4/30 (火)
精度制御との闘いにはや疲れてきた。むいていないのかなぁ...逃げたくなったが、 よく考えれば、数学の証明のつめも、間違いのない手計算も得意でないのだから同 じだな。もうちょっと根性いれるか。
しかし、まだ手掛かりがない「非平衡化学ポテンシャルの揺らぎに依存しない定義」 の試行錯誤にはいりたくなってきた。アイデアを100試して100つぶす..とい うのは好きだし、つぶしたアイデアの数を増やしていくのは得意かもしれない。
4/29 (月)
いくつかの文章を殴り書いたり、考え事をしたりだが、基本的には休養。
4/28 (日)
32 x 64 格子の結果が昨夜でていた。信頼度をきちんと制御していない様子見のラン であるが、実によい結果だ。非平衡条件下で直接測った圧縮率と揺らぎの公式+積分 可能条件(= SST等式)を仮定して求めた非平衡圧縮率は2桁目まで一致している。そろ そろ、揺らぎに頼らない非平衡化学ポテンシャルの定義を捕まえたい。 現実的に計算できない定義なら思い付くが、それでは意味がないしなぁ。
24 x 24 格子の基礎データを失敗しながら蓄積する。16 x 16 格子と同じ精度を維持 するには計算時間が約5倍かかる。一時は混乱して約10倍という数字がでて呆然とし ていたが、このペースなら熱力学極限を望む精度でつかまえれるかな。
長女と映画「探偵コナン」をみにいく。人工知能プログラム「ノアズ・アーク」の 画面にでていたのが弾性論の式であることを瞬間的にチェックしてしまった。
4/27 (土)
ネットワークが切断されていた。プログラムをひとつ書いて家で走らせてみたり、 Lieb - Lossの勉強をしたり、ぼーと研究方針を考えたり、と休日的な過ごし方 だった。信原さんに送っていただいた「ハイデッガーと認知科学」の中にあった「認 知は計算でなければなんだろうか」を読む。主張は「認知は力学系だ」という単純 なものだが、いくらなんでも考察が浅すぎるでしょう。
SSTに関係する一般的な質問に対する答えを Steady State Theromdynamic に書いておく。
4/26 (金)
会議の準備と講義の合間に、格子気体の基礎データのつめ。平衡圧力の遷移ルール 非依存性の確認をする。16 x 16 格子の特定の温度と密度について、圧力値を(精度 の程度とともに)確定させる。前のデータでよいという結論なのでひと安心。夜に 24 x 24 格子の基礎データ採取にかかる。最終的には、32 x 32格子, 48 x 48 格子 で、データの信頼度をおさえて、圧縮率の熱力学極限値を評価する。最終結果がで るのは約ひとつき後だろうな。現在ラフには成立しているSST等式を1%の誤差の 範囲に抑えたい。
金=早川の設定によるボルツマンの解析でSST等式が何故成立しなかったのか。境界の 影響が無視できない、という可能性は現実的にあるし、実際、強引にSSTとあうような 壁内の運動論を考えることもできる。しかし、やはり、金=早川が計算したバルクの 解にSSTの構造が埋まっていて欲しい。最近、ちらちらと頭を霞めるアイデアがあるの だが、連休中にもうちょっと頭の前の方にだしてみるか。
昨日のほんじょう君のKISSでの発表に刺激をうけて、ランダムネスの話しを再考したく なった。統計の基礎はそこにいきつくのだと思う。(だから、途方もなく難しい。)
4/25 (木)
KISS:ほんじょう君。「アーノルド拡散と量子性の絡みを目指して」とかってに タイトルをつけてみる。結果というトラペはあったが、まだまだ先は遠い。そ の後、今年からはじめたinformalなお茶かい。大槻君の粉体セミナーのように なってしまったが、とりあえず何でもいいか。夕方から、佐藤勝、ほんじょう 君らとバトミントン。久しぶりに健康的な汗をたっぷりかいたような気がする。 これからも続けよう。
昨日、「メトロポリスで壁を押すのは危険」と書いたのは早とちりであった。基礎 データの積み上げは、着実にゆっくりとすすむ。思い起こせば、こういう作業をす るのははじめてかな。(自分らが提案する)未知の等式の数値実験による証拠提出と いう研究は、他にハミルトン系のがあるけれども、そのときは、気がついたら、 (今、学習院にいる)小松君が基礎データを完全に抑えてくれていた。
4/24 (水)
非平衡系の対相関の異方性を丁寧にみたあとで近似計算もしてみる。平均場で、 対相関の異方性くらいはだせる。圧力評価の正しさのデモに向けての準備をすす める。壁を押した影響の緩和時間などを玩具で評価しながら考える。(平衡/非 平衡に関係なく)メトロポリスで壁を押すのは非常に危険である、という結果に なった。(メトロポリスは動力学的に気持がよくないので、僕は熱浴法しか使って いないが。) 非平衡の動力学でメトロポリスを使うことの病的現象が田崎さん からも届く。
夜、学部セミナーに関係して、Sobolev不等式に向けて格闘。
4/23 (火)
科研費交付申請書と長い会議。あと一件積み残したが、強制終了して木曜日にまわす。 SST検証の次の課題は信頼度との闘いなので、プログラムのチューニングを最初から する。人によっては最初にするであろう、緩和時間や相関などの基礎データの測定を 今ごろはじめる。性分として最初にラフなことを抑えてからでないと、こういう細か いことを調べる気がしない。病に倒れる直前の土/日のように、SST検証のラフな筋 書きを見ようとしているときは、精神的にもきつかったが、グラフをあけるときにド キドキするのがよかった。こういう基礎データの蓄積は、ストレスは小さいが、感 情のうねりがない。といっても、小さな驚きはあった。対相関の異方性が成立 するのは想像していたよりずっと瞬間で、明日はこのあたりもクローズアップしてのぞ いてみよう。
4/22 (月)
学部セミナーや各種書類や各種電話や各種会議で...一日中活発に動いたが、用件の 全消化に至らず。研究時間ゼロはストレスによくないので、寝るまえにとりあえず jobをとばす。せめてアイデアのひとつくらいだして、計算するか、プログラム書く か、したいところだが、今日は無理せずに寝る。
4/21 (日)
完全休養日の予定だったが、気になったので、ちょっとだけ手を動かす。非平衡定常 系の化学ポテンシャルの定義は、現在、みっつある: (i) 平衡系との境界を介した 接触によるもの (ii) 粒子数揺らぎによるもの (iii) 自由粒子浴との無限小相互作 用によるもの。 昨日書いたように、いまのところ、(ii)はSSTと整合しそうである が、(i), (iii)はSSTと整合しそうにない。で、今日確認したかったのは、(i)と (iii)が整合しているかどうかである。
結果は不整合。(平衡系の場合はみっつの定義が整合している。) さてさて、どう考 えるべきか。SSTとのパスを一本通したあとで、大事そうな論点を分離し、そこをつ めていくというのは理想的な展開である。
4/20 (土)
病に倒れるまえの 4/15の日記に書いた「系の大きさを倍にしてとばす」という 結果がでた。(file指定の間違いがあったようなので、昨日とばしなおした。)
非平衡下で長距離相関の影響をうけない熱力学スケールがあると仮定する。(数値的に はありそう。)そこでの粒子数揺らぎから化学ポテンシャルを決める。壁を押して圧力 を決める。圧力と化学ポテンシャルの間に積分可能条件が成立すれば熱力学関数があ ることになる。非平衡定常系でも積分可能条件を要請するのがSSTの基本的な仮説であ り、この仮説のもとで、非平衡下の物性変化を熱力学と同様に議論できるし、非平衡 下の統計力学構築にもつながる。
冒頭の結果は、外力のかけた格子気体モデルでこの積分可能条件成立に大きく進んで いることを示していた。もちろん、このような微妙な問題をグラフに線をひくだけで 満足してはいけないので、各物理パラメータの精緻なスケーリングを抽出したあと で、どれくらいの信頼度で等式を主張できるか、というところまでつめて論文にすべ きであろうが、グラフをみせて「よさそうでしょう!?」とworkshopで騒ぐくらいの データはとれたと思う。
2週間前に否定したのが復活したわけではない。正直にいって、SSTを残すために 幾分と譲歩した。(林さんの昨年度の試みも含めて)2週間前までは、平衡系と定常 系と壁を介した接触による化学ポテンシャルの定義にしたがってきた。これは愚直 でよいのだが、先週末、この定義にしたがった化学ポテンシャルは粒子数揺らぎと の関係式[= \mu(T,V,N,f)をNで微分したものがNの揺らぎでかける]満たしていないこ とを確認した。この関係式は化学ポテンシャルの定義みたいなものだから、いっそ のことこっちを定義にしてしまえ、、と方針転換をすると、うまくいきはじめたの である。
ただし、かりにこの路線でうまくいったしても、密度揺らぎから化学ポテンシャルを 定義する際に、長距離相関の寄与を無視できることを前提にしている。厳密には、長 距離相関の寄与を正しく評価し、それをさっぴかないといけない。今の数値実験のサ イズでは、長距離相関の寄与は(統計誤差など他の誤差)の蔭にかくれて全くみえな い。全くみえない程度に分離できているという証拠にはなっているが、制御できた ことにはなっていない。
いっぽう、田崎さんが、(自由粒子平衡系との無限小結合を想定した)化学ポテン シャルの定義(測定法)を提案していて、これは数値的にも非常に簡単なもので、 長距離相関の影響もない。物理的な意味もわかるので、これがうまくいえば、定義 としてはこっちにのっかるのが自然にも思える。数値実験で確かめると、平衡系の 場合は、田崎さんの定義と粒子揺らぎからの定義は整合的なんだが、非平衡系の場 合にはどうも整合していない。最終的には、揺らぎにたよる定義を越えるべきだと 思うので、こういう方向で決定打はないものかと考える。
まだ全てが確定しているわけではないが、SSTの未来に関して雲行が怪しい方向に流 れつつあったのが、今日の結果で、個人的には随分と安心できるようになった。(も ちろん、この先つめていくと、ほんの僅かな差がどうしても埋まらない、、、と いって苦しむことがあるかもしれないが。)
4/19 (金)
朝、自覚がない程度の微熱にまで体温がおちついたが、炎症の治り具合が不安だったの で、結局、第一回目の講義は休講にし、安静を保つことにした。おかげで夕方には平熱 におちついた。炎症はまだ治りきっていないが、もう体温をあげるほどの力はないだろ うから、活動をじょじょに開始する。とりあえずすぐできるjobを投入する。
長期間眠ったあとで再開すると、少し風景が違ってみえる。倒れる直前に格闘していた 点に関する詳細なことの攻め方もすこし違うし、大きな枠組の見え方が少しかわったよ うが気がする。前半の技術的なことはすぐに消化し、現在のSST検証計画を完遂させるが、 後半の大きなはなしはしばらく頭にねかしてみる。大きそうな話しというのは、ほと んどが寝惚けただけの戯言だが、ごくたまに例外があるからなぁ。
調子にのって院生室に電話をして議論をすると、10分で喉に負担を感じた。講義は休講 で正解だった。炎症が消えるまでは仕事を抑えよう。
4/18 (木)
かろうじて喉をとおる御かゆと麺とポカリスエットを口にする以外はひたすら寝て、 炎症の生成物を外に出す作業をする。昨夜の熱は39度台までこなかったし、医者の 見通しより一日早い回復ペースのように思える。そうすると今晩もう一度38度台の 熱がでて明日から回復に向かうあたりか。このままの回復速度を維持すると、明日の 講義はできる可能性がでてきた。医者は「今週中絶対安静」といっていたが、各種仕 事がたまっているらしいことはmailでもわかるし、先週の講義が開校記念日とかで休 講だったので、講義はしたほうがいいような気がする。(講義は健康なときでもハード なんだが。)
寝ているときは悪夢しか見ない。4月中にはSSTの白黒をはっきりさせる予定だったし、 論点の絞り込みが順調にすすんできたところでの突然の休養は悪い結果がまっている のかな。
4/17 (水)
月曜から調子が悪かったのだが、昨日高熱がでたので、今朝医者にいった。かぜでは なく、ヘントウセンの炎症だそうだ。医者の予想では、金曜の夜まで高熱がでるそう な。SST検証計画は山場にはいったのに中断。ちょっと無理しすぎたかもしれない。
4/15 (月)
午前:学部セミナー。田崎さんの私信によると、セミナーの副読本にした Lieb-Loss の関数解析の本(cf. 4/11)は、Liebが stability of matter の完全な本を書いている 途中で膨れあがってしまった部分を数学として切り離したものらしい。僕が買った時 期は2冊で違うのだが、どうりでセミナーにぴったりなはずだ。
午後:昨夜とばした計算結果の整理。まだ小さい系だが、やりはじめて2週間ではじ めて光りが見えた。考えられるシナリオは絞られてきたので、新たにひとつプログラム を書く。同時に、昨夜の計算で系の大きさを倍にしたものをとばす。
4/14 (日)
定常系と平衡系の粒子交換を許す接触によって定義される非平衡化学ポテンシャルが 定常系のバルクでの粒子数揺らぎを望む形で決めていない。接触の仕方をこれ以上工 夫するのは消耗戦に突入することになるから、接触の問題を一旦切り離し、バルクで の粒子数揺らぎと状態方程式の関係をしらべる。
4/13 (土)
いきなりSST等式を調べるのでは、うまくいかないときの論点が多岐に渡ってしまう し、バグチェックを仕込むのが難しくなるので問題を分割している。まず、定常系 と平衡系の粒子交換を許す接触によって定義される化学ポテンシャルが(平衡系と同 じように)バルクでの粒子数揺らぎを決めているのかどうかを調べる。答えがYESなら、 SST等式はバルクでの粒子数揺らぎと状態方程式の関係に帰着できる。前半を来週早 々までにかたづけたいが。
4/12 (金)
Mikailov氏のセミナー:表面をつかった実験で時空カオスを制御するのは綺麗だが、 理論的には終った話しで、未来に向かった刺激はない。そういうコメントに対して 生物との関連やカオスの縁などの10年前ののりの返事をされて、さらに呆然とした。 食事会にいく途中でSSのT話しをしたが、パタンや生物よりも盛り上がった。(僕がパ タンにさめていて、生物に無知すぎる、ということもあるだろうが。)
来週から、木曜日毎に、佐藤とほんじょう君とでバトミントンにいくことが決まった。
4/11 (木)
KISS:中江君の蛇行。現象の選択は素晴らしいし、モデル化も第一段階としては いいように思う。格子依存性やパラメータ依存性を詰めて、物理的な対応まで 到達すれば、みかけ以上に面白くなると思う。
来週から学部生セミナーがはじまる。今年とりあげるのは、E. H. Lieb, The stability of matter: from atoms to stars, Bull. Amer. Math. Soc. 22 1-47 (1990) である。物質の安定性の問題が古典から量子への転回のひとつの動機になった ことは教科書にもよく触れられているが、量子多体系の結果として安定性の問題がど のように理解されたのか、ということをとりあげている本はあまりない。 例えば、「原子核と電子からなる多体系は、パウリの排他律のおかげで、(クーロン 長距離相互作用があっても)示量性をもつ」という定理がある。大事な問題なのに 知名度が低く、僕も具体的なことを知らない。前々から勉強したかったが、機会が なかったので、学部生セミナーに便乗して勉強しようとたくらんだ。
学部生セミナーでとりあげるのはやや無謀だが、ゆっくりとやっていけば、論点と 定理の内容を理解することはできると期待している。ただし、技術的には関数解析 の知識が必要なので、Lieb and Loss, Analysis (AMS) をサブテキストとして併用 することにした。この本は、物理学者向けの現代的解析の本質を提示することを目 的に書かれたようで、内容の高度さのわりには、非常によみやすい。(理論)物理専 攻の3年生が楽しんで読めると思う。しかし、この本を全部セミナーでやるわけに はいかず、宿題とセミナーの分離をどうしようかと付箋をペタペタつけて考える。
信原さんから「ハイデッカーと認知科学」が送られてきた。とある委員会で作業 をご一緒させていただいたからか? 「新しい認知観の展望を拓く」と帯びにある が、どんなものかいちおうよんでおこう。
計算機実験はまたバグをみつけた。ふー。
4/10 (水)
境界に関する知見を蓄えようといくつかの実験を行うが、ひとつの結果がみえるま での時間がのびてきた。集中力が途切れて思うようにすすまない。
ここはひとつアイデアがいるなぁ、、、と天井を睨む。うーむ。バルクで検証可能 な非自明な関係式....。よし、これでどうだ。疲れを感じるので今日はこのプログ ラムを書いておしまいにしよう。
4/9 (火)
会議 x 3の合間に、SST検証計画その2をみる。データはまともそうだが、期待してい た振舞いにならない。落ち着いて「SST」の復習をすると、適用の仕方が間違ってい たようだ。いかんなぁ。土曜日に戻って続きをやるか。
4/8 (月)
精神衛生上よくないので棚の掃除をせずにバグとりをする。まず、28742868回目の時 間発展のコールで、磁場が突然0になっていることをつきとめる。磁場とは関係のな いどこかで、定義域外の変数をつかった影響の連鎖反応であろう。ここまでくれば、 話は簡単で、28742868回目の時間発展での変数の値を直接みていけばよい。すぐに みつかった。
昨日書いたプログラムだけでなく、3月から書いた全てのプログラムに同種のバグが ある。(影響は大きくないと思うが、計算しなおさないといけない。)今回はたまたま 磁場が突然0になる、という物理的にわかりやすい連鎖反応をしてくれたのでバグが みつかった。結果としてはよかった。(バグの直接の原因は、プロならやらないであ ろう初歩的なミスだった。)
さて..とこれからだが、ガイダンスにいかねば。
4/7 (日)
SST等式検証計画その2:周期境界スピン格子気体モデルで、平衡系と定常系のバルク での粒子交換を許す設定を考える。午前中にプログラムを書き、夕方からテストラン をさせる。それなりの数値を出すものの何か雰囲気がおかしい。夜、結果のマシン依 存性が発覚する。ああ、それは、変数の定義域外に値を代入した処理をしてしまって いるのであろう。おたおたせずに、怪しい場所を絞り込んでいくも、今日中に解決 できず。こんなバグに時間をとられるとは、ちょっと情けない。
4/6 (土)
SST等式検証を開始する。今日のまとめ:「だめ」。バグの可能性はあるが、 統計誤差は抑えきっている。壁の近くに相関長程度の「境界領域」があるの で、SSTと境界領域の兼ね合いを考えないといけないのかもしれない。
バグの可能性や境界のことはあとで考えることにして、明日から、境界領域 のない状況設定のもとでのSST等式の検証をやろう。
4/5 (金)
午前、所用の合間に、「壁公式」なる地味なものをチェックする。成り立つとしても 熱力学極限だから、今日はだいたいのところを抑えておしまいにする。
午後、平衡系と非平衡系の粒子交換プログラムと格闘する。圧力測定に壁が必要な 以上、当面は、林さんがやっているのと同じように、愚直なものからやるしかない。 4/2に書いたのは間違いだらけで修正をくりかえす。細かいところが面倒になって きたので、夜になって、プログラムの方針を全面的にかえて、最初から書き直す。 今日は調子が悪いのか、エラーがよくでる。夜中になってやっと、粒子交換で非平衡 側に粒子が流れ込むようになった。色々な量を測定しながら考えると、どうも物理 的なことがわからなくなってきので瞑想。
4/4 (木)
午後の3時間会議の前後は机の上の掃除をする。見てはいけない書類が 複数発掘されたが見なかったことにする。
夜、圧力測定プログラムに虫をみつけた。数値的に美しくSST等式が検証(反証) できそうな配置をあれこれ考える。
4/3 (水)
午後2時間くらい会議で仕事が中断するので、朝から部屋の掃除をはじめる。床 の上のゴミを袋にいれるまで終了。明日は机の上の掃除をしよう。来週中には棚 も含めてひととうりゴミを処分したい。
夜、格子気体の密度分布をみてみる。うーむ。境界の影響が強烈だな。平衡の方で は境界層+バルクと分離できるが、非平衡の方はバルクの部分がない。これはこれ で面白いし、現実的には重要なんだろうが、後回しにしたい。しかし、圧力を測る には壁がいるし、SST等式を検証するにも壁がいる。さてさてどうしたものか。
4/2 (火)
(ふつうの)非平衡格子気体の数値実験をはじめる。グリーン=久保公式は平衡揺らぎ の詳細つりあいの必要条件の恒等式だからバグチェックにつかえる。虫を除去し関係 式の成立を確認する。次に平衡でのエネルギー揺らぎを測定しオンサーガ解との対応 をラフにみる。
圧力測定は悩んだあげくとりあえず素朴にやることにする。ただし、精度を制御する ために、準静的極限近くでのスケーリング則の確認とそれの外挿による圧力の決定と いう手続きをとることにする。
非平衡条件での流れに垂直成分の圧力の測定をする。非平衡効果は十分にみえる。 FIOのプログラムをもっとも愚直に書いて走らす。最初の結果は?だが、疲れてき たのでこのあたりでやめて続きは週末にする。ここの精度を制御したのちに、定 性的な無矛盾性を確認し、目的であるSST等式の検証プログラムを書く予定。
4/1 (月)
会議などでばたばたしていると17時になった。家族の都合で17時に大学を 離れる。
夜、ふつうの格子気体のプログラムを書く。3月のプログラムからスピン自由度 をなくすだけなので30分で終了。素朴な圧力測定ルーチンのプログラム構成を 考えていると、色々と微妙な問題があることに気づく。別の方法を考えはじめる とあっというまに時間がすぎた。