日々の研究

日々の研究(リスト)

3/31 (日)

夏頃までに具体的にとりくむ研究テーマの整理をしていたら妻がダウンして しまった。

3/30 (土)

旅行からかえる。

3/29 (金)

休暇をとって旅行にでかける。

3/28 (木)

九州研究会前から休みなしで走ってきたので疲れがたまっている。速攻で報告書を 仕上げたあとは、意図的に何もしないことにする。卒業式のあとのイベントも欠席 する。

3/27 (水)

学会4日目:ポスターセッションにいく。絶えまなく大勢の人がきていた御手洗さん のポスターがとりわけ印象的だった。はねかえり係数を一定にしたまま、ばねを系統 的にかたくしていく。剛体系でおこる collapse への至り方を系の設定をすこしづつ 複雑化させて議論していた。多体系で collapse にいかないような状況があるかもし れない、というのがもし本当なら面白い。

この手の問題はもっと議論されるべきであろう。解が不定化したり時間発展がとまった りするsingularな状況が生じるモデルがある。この特異性を物理的に滑らかにして、 だんだんと特異的な状況に近付けるときのスケーリングを理解する。場合によっては 特異点に近付かないことだってありうる。こうした漸近状況を明確に特徴づけたの ち、そこでの物理的描像をはっきりさせるという方針は自然である。(御手洗さんが とりあげた collapse だけでなく、静止摩擦に関連 しても同じようなことがあるのでは?)

ポスターを一時抜け出して、中江君の蛇行パタンの発表をみにいく。肝心の絵がない という失態はあったが、全般的には堂々とした発表だった。ポスターに人が流れて、 聴衆が少なかったが、蛇行3人組(柳田さん、小西さん、西森さん)が聞きにきてく れていた。パタンのセッションだったら喜んでくれる聴衆も多かったと思うのが、 めぐりあわせがわるいときもある。

3/26 (火)

学会3日目:午前になって講演の構成を考え直し、問題の位置付けの説明をいれるこ とにした。発表したことに間違いはないし、結果に意味もあるとは思うが、どうも物 足りなさを感じててきた。長距離揺らぎの振舞とSST揺らぎの振舞の「両方」をみて 主張をつくらないといけない。

摩擦の履歴依存性を議論したあわず君の話しは面白そうだったが、中身を理解でき ないままになってしまった。駒場でいつでも聞けるはずだが、階段がひとつ違うと なかなか機会もないなぁ。

3/25 (月)

学会2日目:スピングラスのシンポジウムにいく。老化と若返りの実験結果に対して どのような理解になっているのか、というのが主な目当てであったが1年半前と本質 的にかわっていないように思えた。研究戦略の選択が難しいのかもしれない。 素朴に面白い現象なので何か考えたいのだが。

3/24 (日)

学会初日: 田中君の衝突実験の講演にまにあわなかったので後で教えてもらう。 ゲルをつかって横波の音速をまたぐかたちで衝突速度を制御した実験。全体の イメージはわかってきたが、何を論点にすればいいのか僕の中で消化できない。 ときどき考えよう。

3/23 (土)

京都いきの新幹線の中でshear流下の固液転移を議論するNature論文を読む。MDで「化 学ポテンシャルの非平衡部分が負であること」を計算し、既存の熱力学拡張の議論と 矛盾するので、熱力学の拡張がありえない、という主張である。しかし、Sasa-Tasaki version の拡張 (SST)だと、化学ポテンシャルの非平衡部分は負なので、このMDの結 果はSSTにとっては都合がいい。

調子にのって、彼らのMDデータからSSTの検証/反証ができるかもしれない、といじ くっていると何やら関係式が成立しているように思えた。「おお。これは!」と興 奮して田崎さんと大野さんに mail を書く。深夜に田崎さんから「おかしいのでは?」 という mail がくる。頭を冷やしてゆっくり考える...と完全な早とちりだった。 前提から成り立つべき等式を結果として成立したかのようにデータをよんで しまっていた。

3/22(金)

グラフを出力して学会発表の準備終了。出張にもっていく論文を適当に鞄につめる。

教職員の送別会に30分遅刻でいったつもりがすでに終っていた。事務書類でいつも (非常に)お世話になっている方が退官されるので挨拶をしたかった。学会がおわった ら3月中は「休暇」になっているのだが、挨拶しにいこうか。

スピン自由度をもった格子気体モデルは、ハミルトニアンをかいてもイメージ的 にも、t-Jモデルの香が漂う。ただし、僕はt-Jモデルについてほとんど何もしら ないので、論文をランダムサンプリングでざざーとみる。学会で友人たちに教え てもらおう。

3/21(木)

やっと全ての辻褄があってきた。長距離相関に因われていたのが混乱のもと だった。「偏見にみちた動機からはじめても、虚心に解析すべし。」というのは 理論の計算だけでなく、数値実験の解析でも心にとめるべきであった。

少なくとも今の系のサイズの数値実験では磁化揺らぎに長距離相関の影響はない。 非平衡定常状態においても、格子サイズや系のサイズに依存しない長さスケールが あって、その領域での磁化揺らぎの値は帯磁率と温度の積になっているだろう、と いう主張に落ち着きそうである。(帯磁率の値は平衡のそれから大きくずれるので、 局所平衡の結果として成立する関係式ではない。)

期待している揺らぎの理論がもっとも素直な形で成立している証拠であるが、長距 離相関の影響のあり方はわからない。そもそも hydrodynamics をみるには系のサイ ズが小さすぎる。そっちは理論側からの考察を深めるべきかもしれない。(しかし、 理論的にも分離を前提にしたアプローチしか思いつかないから、分離していること を示すのは難問として残る。)

夜、明日つくる3枚のグラフを除いて学会のトラペ書きを終了する。学会発表は先 週土曜日からはじめた計算結果をメインにすることにした。「SST揺らぎの理論」と いう題目で講演申し込みをしていて、1週間前まで何もしないとは何事か、、と怒ら れるかもしれない。言い訳をすると、「SST揺らぎの理論」という話題に限定しても、 いくつかのノートを既につくっていた。○○を仮定したら○○がでるという形式論は 複数のバージョンをもっているし、SST揺らぎの理論にもとづくΨの具体的な計算例 も持っている。だから、例え、先週の土曜日から寝込んでいても何かの発表はでき た。しかし、一番インパクトのある発表は、SST揺らぎの理論のある命題が成立して いる、というデモだと思う。データが揃った今、講演をそこに焦点あてるのは当然 であろう。

同時に考えはじめた摂動論の構成は、土曜日以降何もやっていない。学会出張中に やることにしよう。これはこれで面白そうだ。

3/20(水)

9時間jobをとばして精度をたかめる。研究室送別会のあとにでてきた結果をみて悩む。

3/19(火)

朝の電車で、やりたいことを色々と考えていたが、昨日あせりすぎていた ようで不完全なデータがたまっている。時間スケールなどをおちついて考 え直し、32x32 と 64x64 のデータを完全にしておこうと整理をしはじめる。 と、、、致命的(だと思われる)エラーを発見。エラーの中身は恥ずかしくて かけない。(長距離相関云々に関する部分はかわらないと期待しているけど。) 今晩中に修復できるか?

3/18(月)

プログラムを打ち出して丁寧に読み直したら粒子間相互作用にバグがあった。 定性的な結果に影響はなかったが、計算をやりなおした。64x64の系で相関 関数の計算をやってみたが、このサイズとサンプル数では意味のあるデータ にならなかった。

そうするとブロックスピンのデータは貴重だ。同じサイズとサンプル数できちん と長距離成分の寄与がみえている。ただし巾まではわからない。標準的な巾指数 の相関に由来する関数形で長距離成分をfitして引き算しても残る寄与はあまり かわらない。(値は少しずれる。色々な場合の結果を並べると標準的な巾指数の 方がやや有利かもしれない。これはサイズを大きくしていけばはっきりするだろ う。 木曜日までに 512 x 512 までひろげれるはず。ここまで大きくなれば、ス ペクトルや相関関数でも情報がとれるだろうが。)

論理的には「長距離相関分を引け」という操作に任意性が残るのでこのあたりは 理論化とともに考えないといけない。

3/17(日)

スピン自由度をもった2次元格子気体の外力駆動版の数値実験:有限サイズ効果 や有限サンプル数効果を含めてデータをそろえたが、期待している揺らぎの関係 式とは系統的な食い違いがある。あっているようにみせかけることができる程度 の差だが、正直なデータ処理の結果はネガティブである。

プログラム1行目を書きはじめてから24時間たっていない段階のデータなので、 小さなバグが潜んでいる可能性は高い。とりあえず、日曜日の早朝の段階で一旦 うちきって、プログラムの検討は月曜日以降にすることにする。

一方、自分の数値実験結果に間違いがないことを前提にすると、揺らぎの公式の方 に問題があることになる。とくに、流体部分(=保存量の揺らぎの動力学)と熱力学 部分の分離が気になる。今想定している摂動論の範囲では、帯磁率に保存量揺らぎ の長距離相関が関わることははない。一方、頭を真っ白にしてイメージすると長距 離相関の寄与はたしかにある。やはりそこをきちんと捉える理論でないとだめなの かもしれない。また、数値実験データとして長距離相関の寄与を捉えて分離する方 向性を模索する必要があるかもしれない。現在わずかにみえる系統的な差がそこか らの寄与で消えたら楽しい。(以上、10時頃。)

おおおおおお。素朴にブロックスピンをつくって全てのスケールでの揺らぎを とると、小さいブロックスピンの揺らぎはブロックサイズに対して綺麗な関数 形にのるが、大きくなるとぐにゃっと歪んでくる。この小さいブロックスピン のブロックサイズ依存性を仮定したまま熱力学極限をとった値を計算すると、 直接計った非平衡帯磁率と一致するではないか! まだひとつのデータだけだが、 偶然でもバグでもありませんように。(以上、15時頃。)

系を大きくしていくと、ブロックスピンの揺らぎ vs ブロックサイズの短距離側の 「よい振舞」が消えた。これでは、昼間やったような方法で熱力学の情報をひきだ すことができない。強引にできなくはないが、量の定義に恣意性が残ってしまう。

寝転がって考える。データをよーくみると相関長を越えたあたりから系の大きさに 向かって「異常な領域」がひろがっている。この領域は系を大きくするとどんどん ひろがるのだろう。(乱流の普遍領域みたいなもの。) これは平衡揺らぎには決して ないもので、長距離相関の影響をひきずっているのだろう。数値上の関数形は明確 なかたちをしているので、その関数形を仮定して引き算をして、残りの揺らぎが熱 力学的に対応すると仮定すると、曖昧さなく「SST揺らぎ」の部分を定義するこ とができるのではないか。実際にこの操作をやると、確かに非平衡条件の帯磁率と 対応する。本物っぽいな。(以上、18時頃。)

ブロックスピン揺らぎの異常領域の振るまいをスピン相関関数の巾に対応づける。 みなれない巾指数だな。相関関数(スペクトル)も測定して一貫性のチェックをしな いといけないが、今日のところは、「長距離成分を分離すれば、SST変分原理 と矛盾しない揺らぎの理論が成立する」、という予想におおきく前進した。 (以上、23時頃。)

3/16 (土)

スピン自由度をもった2次元格子気体の外力駆動版のプログラムを書く。密度が1 なら、外力と無関係にただのイジングスピン、密度が有限ならイジングスピン自由 度をもった粒子があいている格子点にホップしはじめる。粒子間相互作用を気液臨 界点の普遍性を尊重してイジング的にしておく。密度1でオンサーガ解との対応を みて、密度を半分くらいにして定性的なふるまいを確認する。おかしな振舞がいく つかあったのでバグチェックをして、数個の虫を殺した。

問題の焦点は、磁場に対する応答と揺らぎの関係。駆動力がゼロの平衡の場合、 帯磁率は逆温度と揺らぎの積になる。これがなりたってなければバグである。 つぎに駆動力をいれる。ある温度/密度/駆動力での帯磁率は平衡のそれから25% くらいずれる。非平衡条件によって明確に物性が変化している。

SST変分原理と矛盾しないもっとも簡単な揺らぎの確率から応答係数と揺らぎの関係 を議論したノートが手元にあるので、それをスピン格子気体の帯磁率の公式によみか える。対応する揺らぎを数値計算し、非平衡性による帯磁率の25%の移動と対応 するかどうかを調べる。小さい系でのテストは期待を持てる結果になったので、系 の大きさを段々と大きくしていく。月曜日までには 128 x 128 に到達し、熱力学 極限の外挿でのSST等式揺らぎの成立の是非がはっきりするかな。 (もちろんまだバグがあるかもしれないが。)

同時に連続場スケールと格子スケールの両方からの展開をself-consistentに閉 じさせる摂動論の枠組もできつつあるので、夜中に具体的な計算をすすめよう。

3/15 (金)

九州からかえってきた。お世話をしてくれた方、議論をしてくれた方、有益なコメン トをくれた方、ありがとうございました。

九州応力研研究会: 電子プラズマの過度分布を変分原理できめる理論的な試みを 実験的に 検証しようというする三瓶さんの研究は、自分でも少し考えたくなった。10年近 く前に理論の論文の複写だけしていたが、こういうのは理論だけだと面白くない。 乱流の高次相関の異常スケーリングを表現する「シェルモデルにおける1本の周期 軌道」がある、という驚くべき事実の報告が山田さんの講演だった。こういう方向 の研究は、流体乱流の研究ですすんでいるようで、便宜的な乱流統計理論を虚しく させてしまう。統計の立場との折り合いをつけれないのかなと帰り道で考えていた。 林さんの熱帯域の降水分布は、地球規模の循環の話しと10キロスケールでの雲発 生の話しの兼ね合いが面白かった。これら以外の講演は聞いたことのある話し。

この3日間の平均睡眠時間は5時間をきっている。講演準備をしたり格子の絵をか きまくったりしていた。格子気体に関しては少しわかったこともあるが、まとめて いないので勘違いかもしれない。

3/12 (火)

明日から九州応力研で研究会がある。全体の2/3を新たに書きおろすことにした ので準備がおわらない。(2時間講演のうち、Sasa-Tasaki 論文の話しは40分だけ。) 水曜日の夜は、友人においしいところへつれていってもらおうと思っていたが、 あきらめた。いくと夜中まで飲んでしまい、準備ができないのは確実だから。

講演では、スケールに関する考察を今まで以上にふくませた構成にする。草案を書いて みると、SSTを基準にしてミクロ側とマクロ側を眺めるのは、方針としては実に自然 に思えてくる。この自然さを具体的な計算に結実させないといけない。

臨界現象の研究でカダノフのアイデアは素晴らしかった。それに伴う計算技術も ある程度はあった。しかし、高い思想と大衆化された計算を絶妙にマッチさせた ウイルソンによってカダノフのアイデアは結実した。今の段階でのSSTと60年代 後半の臨界現象の研究を比べるのも何だが、ついつい思い出してしまう。 形式論へ落ち込みすぎることを防ぐお守りにはなる。

圧力から逃げてスピン格子気体モデルに移行するのは、臭いものにふたをするような ものではないか、という指摘をうけた。まったくそのとおりだが、とにかくどこかに 拠点をつくりたい。

3/11 (月)

とにかく具体的なモデルがないとはじまらない。ふつうの格子気体は林さんが格闘 しているし、壁を押すというのはなかなかにむつかしい。そこで、電車の中でときど き考えていた、磁性流体(スピン格子気体)をまじめに前にだしてみる。九州研究会の うちあわせにきていた和田君を前に、ハミルトニアンを白板に書くと、わりかし綺麗 な形にかけるではないか。平衡系ならこれですぐに色々な計算ができる。非平衡定常 系でも常磁性気体領域なら摂動でも扱えるし、数値計算も難しくない。非平衡帯磁率 と磁化の揺らぎと磁化の相関関数の長距離部分と流体領域を対象にすると、熱力学 (SST)と局所的な揺らぎとfluctuating hydrodynamics が全部みえる。九州のあいだ にボチボチとつめて、来週一挙にやろう。

短距離部分の揺らぎと長距離部分の揺らぎに面白い関係(特別なこと)が あればいいなぁ。

3/10 (日)

今週は水曜日から九州応力研で研究会がある。その準備の心理的プレッシャーを かんじつつ、準備をせずに悩む。昼はアンデルセン公園に娘たちと遊びにいく。 (ひたすら走り回る次女に他の家族がふりまわされただけだった。「できる!」と 宣言して色々なことに挑戦するのだが、全然できない。痛いような、親馬鹿的に 嬉しいような。)

僕は割合と楽天的な方だと思うが、どうもそういうモードになれない。特別なことが ない限り、長距離相関がSSTを壊す気がする。もともと、SSTが特別なことなので、 その特別なことがおこってもいいよなぁ... と寝るときにずっと前から密かに期待 しているあるシナリオを検討するが、示しようがないなぁ...とすぐに寝ついた。

3/9 (土)

長女のピアノの発表会。流行風邪のせいで欠席者もいたし、長女や長女の ともだちも微熱のまま演奏した。

欲張った計算法をつくろうとして生産的ではなかったが、色々考えていると 肝心の物理の状況整理で混乱してきた。短距離部分と長距離部分が分離で きたとして、短距離部分がSSTに対応するとしても、長距離部分に異常な 相関があることに変わりはないのだから、壁を押すときにその相関の寄与 をひろう形になったらやっぱりまずい気がする。壁をおしたときの圧力の 長距離部分の影響を計算して、それが何らかのからくりで見えない、という ことをいわないといけないのでないか。。。うーむ。

3/8 (金)

朝6時半から大学。

文献をいろいろ複写:乱流の upper critical dimension の議論はまだ続いている ようだ。妙にSST関連の議論と平行させて、dissipation range (short range) での振舞が long range part (universal range)にどのように反映するか、、と いう風に考えてしまう。decouple するのが Kolmogorov 41, mean field theory であろう。Infrared へのくりこみ群の議論をこういう文脈で行うのは、本質をは ずしているようにみえる。(もちろん、dissipation range からRG flow を追跡 することができれば話しは別だが、そんなことができるとは思えないし。)

3/7 (木)

午前中、議論前の慌てた整理を試みるが、肝心なところは曖昧なまま学習院へ。 僕はこの数日、hydrodynamics (注:保存量のゆっくりした運動のことを一般化 してそうよぶ。業界用語。)とSSTのスケールの分離に関連して混乱していた。 現象論的には分離を前提に考えていたのだが、モデルから具体的に示すのが 思ったより簡単でなかったので (cf. 3/2, 3/3)、その反作用で「分離できない のでないか」と不安になっていたのだった。

この分離がなければ、SSTを考えるのは(僕には)絶望的になる。分離があると したうえで、両者が無関係・独立なものとして扱えるのか、なんからの関係を もっているのか、という次の問題にすすめるし、SSTについてのミクロ側から の蓄積を得ることにもなる。田崎さんの摂動の試みを聞いたり議論したりして いるうちに、気分的には分離しているのが正しい気がしてきた。しかしミクロ モデル側からすると自明なことではないので、明示的に示しておかないといけない。

田崎さんが摂動的に扱かおうとしているモデルも視野にいれて具体的な計算を しよう。。と決意だけして早々に寝る。

3/6 (水)

午前中はエンジンがかからず、研究とは直接関係がないことを整理したり、愚痴を 書いたり。午後、和田君のノートをみていると、またOnuki-Kawasaki('79)の論理 構造がわからなくなってきた。電話で話しをして、集中して原論文をみる。SSTと のコントラストをはっきりさせるためにも、Onuki-Kawasakiの結果に関して、 物理的な仮定と近似計算の仮定と考えのフローチャートを完璧にしときたい。 今度こそわかったつもり。

夜、揺らぎの理論。少し進化はしているものの、考え方のレベルでも以前として もやもやしている。早急にノートをつくらないといけない。

3/5 (火)

業務終了。

明日からは研究を中心にしよう。宿題が山積みだ。昨日の整理もついていない。

3/4 (月)

所用を順調に消化する。やむをえず金曜日に少しだけ残すが、それを除いて 予定どうりに明日終了できそうだ。

SSTとfluctuating hydrodynamicsの関係:摂動計算は全くだめなままなので、 (歩きながら)ちょっと別の方から攻めていたのだが、基本的な考え方のレベル で混乱してしまった。初歩的な考えの整理を寝るまでにやっつけよう。

3/3 (日)

昨夜すこし夜更しをして、動力学記述の縮約を先にするのは形式的にも無理が あることをやっと納得した。先に多体問題の処置をしないとすすめないようだ。 (両方同時にできたらいちばん恰好がいいが、それを最初に考えるのは無謀。) ところが、多体問題の扱いは動力学記述の縮約ほどには馴れていないので、 手がとまった。徒にややこしいことしか思いつかない。

午前中は年度末書類に集中する。明日あさっての長時間会議の合間をぬって 仕上げができるだろう。

3/2 (土)

格子気体からfluctuating hydrodynamics へ:「ボルツマン方程式から流体方程式 へ」や「反応拡散系から位相方程式へ」などの典型的な動力学記述縮約と精神的に は全く同じだが、思ったとおり単純な多重スケール技術では処理できない。しかし、 その精神的類似性にもとづいて具体的な摂動計算までひっぱれるような気がするの で、あの手この手を考える。(うまくいったら、SSTに関係する局所的な揺らぎと hydroに関係する大域的な揺らぎの両方が両者の関係とともに浮き彫りになってく る予定だが、まだまだ暗い。)

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