日々の研究

日々の研究(リスト)

来月の日々研究

6/30(土)

9時から16時までのゴールデンタイムをつぶして、基研研究会の後始末の原案を 作成する。(= 昨年まではなかったこと。) 形式化して体裁を整えようという方向 性はわからなくもないが、明らかに無駄な作業がいくつかある。よくわからんとこ ろもあるし、来週の平日に、研究所の事務の人に聞きながら仕上げればよいだろう。

粘弾性モデルをゆっくりと最初から検討する。ありゃ?計算間違い以前に、矛盾して いるがな。まだまだ、全体がみえていないなぁ。。。頭を冷やしてゆっくり考えよう。

6/29(金)

昨日、ばねでつながれた粒子がずり流にういているという簡単な玩具モデルでの 連続体記述( = 流体方程式の拡張)について和田君と話をしていた。このような系 の記述でも、ずり応力のSST共役変数を明らかにして、それにもとづいて時間発展を 考えるのが自然に思える。簡単なモデルなので、既に蓄積があるはずだと、何人か の人に問い合わせたら、早川と大野さんから速攻で返事がかえってきた。例えば、 土井さんの講義録(物性研究93年12月号)で議論されていて、構成方程式が求め られている。

ミクロレベルから構成方程式を求める、という直接的な路線は、簡単なモデルなら 可能かもしれないが、各論になってしまう気がする。いうなれば、平衡状態での状 態方程式を、統計力学なしでモデルから考察しているようなもので、全体の構造が みにくい。とくに、多体効果が効くような現象では、手も足もでなくなる。その アプローチに代わる「使える理論」が欲しい。非平衡統計がきちんと成熟している なら、こういう問題にも答えれるはずなんだよな。。。

6/28(木)

平均場近似などで、self-consistentに閉じさせることは、単に計算技術の問題だけ ではない。質的に新しい問題であれば、そこには質的に新しい物理が付随するのだと 思う。質的に新しい問題をやっている、という直観(信念)があるなら、 self-consistentに閉じさせることとその物理的描像との対応をつけることは重要 だと思う。セミナーの感想でもあるし、(閉じなくて困っている)自分自身への励ま しでもある。

線形粘弾性モデルのノートをみると、致命的な計算間違いをしていた。かなり最初 からやりなおしだな。。。やっぱり、計算は最初から間違いのないようにやるべき か。。。げっそり。

6/27(水)

研究日。昨日と違い、地に足をつけて、線形粘弾性モデルの地道な計算をする。 午前は、先送りしといた計算などのかたをつける。1週間前にバグととったつも りの計算は、まだまだ計算間違いしていた。今回のが間違いかもしれないが。 「正確な計算」は得意でないので、淡々としている。時間をおいて何回か計算 して、一致すればいいだろう。

午後、線形粘弾性モデルのエネルギー論の計算。あれれ? 維持発熱の表現が微妙 に思っていたことと違う。形は悪くはないが...ううーん、と悩んで日が暮れた。

二日続けての研究日はとれたが、夏休みはまだ遠い。4年セミナーも熱力学講義も あと4コマある。修論の中間発表の審査もあと5つ。(今年の中間発表の審査は、 5日間に分散して7つもある。)

6/26(火)

研究日にして、籠って考える。参考書として、横においたズバーレフやスポーンは、 知らぬまに読んでしまっているが、肝心のところがわっからん。ううううぬ。一般 論にむけての新戦略をたてるには時期尚早かな。何かあるような気がするんだが、 話が閉じていない。

6/25(月)

昨日の一般的戦略が気になったので、仕事の合間に、非平衡分布に関する文献探索 をする。久々にズバーレフも手にとってみる。ふむ。ズバーレフを見た16年前に、 もうちょっときちんと反応すべきだった。勿論、SSTがあるのとないので、見え方は 全く違うにしても、当時の知識に照らして、素朴に追求すべき重要な点を放置して あったのは情けない。 「わかった気になるのが一番いかんのです」 ということかな。

6/24(日)

疲れがとれていないので休養日にする。(ボーリングにはでかけたが。)土日に研究の ストックがないと苦しいのだが、体調が第一である。とはいっても、今思っているシ ナリオがどこまで一般的か、その一般性は何を調べればわかるのか、ということなど をうつらうつら考える。今の粘弾性モデルだけでなく、格子気体モデルやMDや運動論 などを頭に並べて、同じように議論できるかどうか検討する。うーむ。うまくいけ ば、輸送係数に対する新しい公式(計算法)は、夏休み中くらいにはできるかな。 どんなに非線形性が効いていても、摂動と計算機処理の組合せで何とかなる..なる かな...なって欲しい。で、輸送係数の直接数値実験と比較して、一致すること を見せればいい。(注:線形応答理論とは、似ても似つかない形式だし、線形領域限 定の話でもない。)「非平衡統計の基礎」という地道な研究でも、「これとそれが一 致するのか!?」というインパクトある結果を前にだしていく路線でいこう。 危険なやり方だけど。

6/23(土)

14:00から大学院の研究室紹介。昨年も一昨年もトラペなしで臨んだが、 今年は5枚もつくった。15:00から公の研究室訪問。18:00過ぎまで、 あまり休み時間がなかった。

「質問があれば答えます」という手抜き対応していたので、肝心なことをいい忘 れた気がする。来年からは、こちらがいうべきことを準備しておくか。そうこうする うちに段々とノーマルになっていくのかな。駒場にきてもうすぐ7年になるもんな。

土曜日に電車にのってしまっては、肉体疲労が回復しない。佳境に入っているノート は、一行もすすんでいない。頭にちらちらするが、死ぬほど眠いので寝よ。

6/22(金)

午前、4年セミナー:ランダムネスの話はいよいよ本格的になってきた。Martin-Lof と von-Misesの交わりの雰囲気は朧ろげにみえつつある。後の公理化への動機づけも なんとなくわかってきた。局所的理解だけでも、十分面白いが、Kolmogorovとのつな がりなどもあわせて、全体を頭にloadできたら楽しそう。まだそこには至っていない し、そもそもこのセミナーでは、僕は受身状態で、勉強させてもらっている感じに なっている。いかんな。(学生の準備は素晴らしいが。)

粘弾性体のSST: まだ全体が頭にloadできていない...では、すまされないので、 気力をふりしぼって全体の構図を(歩きながら)練る。今こそ、封印していた維持 発熱の議論をふたたび前にだすときだ! と瞬間的に興奮し、(「維持発熱」の意 義をまだ了解してくれていない)田崎さん覚悟! と思ったが、何やら少し妙なと ころもある。....おおお、どうなってるんだ。

6/21(木)

朝、 福田氏の実験レポートに感心しながら、 好村さんの 冷凍砂糖水の問題をすこし考える。論点はふたつあるように思える。第一に、 砂糖は何らかの要因で、通常の固化を妨げているが、この要因は何か? 第2に、 それが氷が成長する際にマクロ的に効いているが、その機構は何か? 第一の点は、 砂糖が水をひっぱりこんで(水和?)、そこの部分の水のネットワークをかえるから、 と単純に思ったが、その実体はやはりかなり難しいらしい。

また、これがはっきりしても、そういう相互作用長はミクロなものだから、どのよう にマクロ化するのかが気になる。氷が成長すると同時に砂糖に影響される部分も成長 しているのか? そうでないと、濃縮砂糖水(= 好村さんの表現)の発砲スチロール 状態(= 一宮氏 の表現)にならないのでないか? 結晶成長の際には、ミクロな詳細がマクロ に効く、というのが面白い点のひとつであった。

関連して、 大信田氏 は、「どれくらいのスケールの現象か?」と問うている。これは、 「不純物による分子レベルの変化だけでさくさくになる可能性」も残しているの だろうか?

6/20(水)

最近格闘していることをひとことでまとめると「非平衡定常状態での分布関数の 標準形を明らかにすること」である。平衡の場合は、例えば、カノニカル分布 が標準形である。非平衡定常状態の場合、そのような標準形があるのかどうかは全く 自明ではない。実際、定常状態の分布をめぐる研究も過去にいくつかあるが、 「理論として深くかつ有用なもの」はない、と思っている。まず熱力学からは じめよ、という教えに従って、SSTを深めてきたので、そろそろ、それにもとづく 非平衡統計の標準形がわかる時期のはずである。また、同時に、定常状態における 揺らぎの時間変化の標準形も議論したい。(=本当は、こっちが目的で、非線形 粘弾性の動力学を例題としていじりはじめたのだが、線形粘弾性の分布の話がちゃん と終らない。) 平衡の場合には、ゆらぎの動力学は「オンサーガー形」で尽きている ので、それの定常状態versionが欲しいわけである。これもいくつか研究があるが、 「理論として深くかつ有用なもの」が欲しいわけである。

標準形というと力学系でおなじみであり、僕がもっている「職人的な技術」のひと つでもある。今日も、モデルにもとづいて、定常分布の標準形を模索していたら、、 どこかでみた「naive にやって、発散がでたらくりこめ」、という指針のままに、 つくった形がもっとも美しいな、ということになった。

この指針は、Oono-Goldenfeldのくりこみ群の話であるが、勿論、ここで無理にそれ を持ち出す必要はない。彼らのRGは、(いまのところ)標準形理論と等価であり、理 論として深くかつ有用なもの、というところまではきていない。(例えば、最初の90 年頃のPRL paperで、特異な拡散方程式を扱い、RGでの異常次元を介して、異常拡散 を導いているが、その答えをだすだけなら、RGを経由せずにもっと簡単に出せる。) しかし、馴染んでいない問題に対して、発見的に標準形をみいだせる場合があるの は確かであり、このあたりの「からくり」はいまだによくわからない。さらに重要 なことは、せっかく「くりこみ」という視点をもちこみながら、多体問題との関係 が希薄なことである。例えば、BBGKYから流体へ、という問題に対して、(いまのと ころ)何の示唆も与えない。力学系の縮約理論の典型題材である「ボルツマン方程式 から流体へ」をRGで扱ってもうれしことはなく、BBGKYから流体のように、力学系の 知見だけでは手も足もでない問題を扱えてこそ、「理論として深くかつ有用なもの」 になるんだと思う。

やったろうじゃないか、とかなりの時間あがいたこともあったが、だめだった。そん なことを思い出すと、やや弱気になる。SSTが壊れることはない、と思うけれども、 正直にいって「理論として深くかつ有用なもの」になるかどうかはまだわからない。

6/19(火)

昨夜の夜更しと今朝の(電車でたったままの)計算で、いくつかの間違いはつぶした が、まだあるだろうな。それは、おいおいとっていけばよい。線形問題をいくらい じくっても物理としての新しい結果はでないが、完全に解けるので、理論構造を理 解するには最適である。とにかく、セミマクロスケールでのずり応力の共役場は求 まったように思ったが、、、並進自由度の捉え方が完璧でないので悩む。結果の 美しさからいっても、物理的なイメージでいっても、、、いまのΨのセミマクロな 表現はおかしい。。。

6/18(月)

線形粘弾性体でもΨの表現をもとめるのはえらく面倒だ。こりゃモデルから 丁寧にやらないとわけわからんぞ、とモデルの部分も丁寧に書いていたら、 本論に至るまえに、今日の日が終ってしまいそう。

好村さんの日記にある「かき氷の問題」は面白い。雑学ネタ(「おいしんぼう?」) として頭に残っていた、砂糖が水のネットワークに入り込む、って話が頭に浮かんだ ので調べると、"sugar hydration" というのがある。IT技術をつかって、「sugar hydration ice softness」を鍵言葉にして検索するといくつかひっかかるが、、 関係ないのかな? いずれにせよ、正しい答えを知りたいものだ。

伊東家の食卓は、いつの頃だか(= TV東京の裏番組で天才バカボンをやっていた頃)、 よくみていた時期があった。なかなか面白い話があるので、感心していた。 伊東四郎をみるたびに、電線音頭を思い出してしまうが。(キャンディーズが好き だったので、見ていたんだな、中学生当時は。)

6/17(日)

昨日のΨ場の決め方云々は大きな勘違いだったので、地道にやりなおす。まず、線形 粘弾性体のずりでSSTを考察し、熱力学変数Ψをつくる。次に、定常分布を書き下して、 モデルのスケールでのΨ変数の表現を求める。(= 期待している自然な非平衡統計 力学と比べる。) 線形モデルでは「書き換え」に過ぎないので、わざわざこれらの 変数を持ち出す「利益」は全くないが、明示的に表現をもとめておくのは、きっと 後でも役にたつだろう。(まだ、紙の裏の段階なので、勘違いもあるだろう。)

父の日ということで、娘から似顔絵をもらう。右手にボールペン、左手に紙をもった ポーズになっている。確かに、計算機に向かってなければ、このポーズで寝転がるこ とが多いかもしれない。

6/16(土)

非線形粘弾性ずり流の簡単な(玩具)モデルをいじくる。非線形性を変えれば、動力学 的に面白いものがあるかもしれないが、そういう「のり」に今はのらない。大きなも のを睨んで、ずり定常状態での揺らぎと揺らぎの時間変化を平衡状態での議論なみに できるのかどうか、を問う。モデルからΨを決める術をまだ知らないので、がんがん いける作業ではなく、寝っころがって天井を眺める時間が長い。

まず、定常状態のまわりの線形揺らぎに限定すれば、非線形振動子の振動数の再規格 化の議論と同じようにして、Ψ場を決めていくことができる(ように思える)。ただ し、この場合のΨ場は、「Ψを介してみれば、平衡状態の議論とパラレルになるべ し」という要請から逆決めしたものである。もちろん、こんな便利な変数がある、と いう保証はない。 このモデルでも、大きな揺らぎまで含めたときには(いまの ところ)わからん。あ、そもそも、このΨ場とSSTのΨとの対応もわからんのだった。 む。しかし、最後の問いについては、線形揺らぎの範囲で、なんとか議論できるな。 これが一致すれば、たぶん非自明な関係だから、手掛かりが増える。

日記を書くことで研究方針がきまるっていう側面はあるな。ノートも書いているが、 ノートでは、1節 序、2節 モデル 、という段階だもんな。

6/15(金)

熱力学:精神的には最大の山場。「エントロピーとは何か。」 ひとつの箱 で実現できる断熱過程とできない断熱過程の違いは消化しているので、ふた つの箱の問題に悩んでもらう。金持ちが貧乏人を助けるようにだな、低温の 箱が高温の箱の温度をさげるのを助けてやっているように見えるだろ。。 「お金をやりとりできる」ということで、一番大事なことは何か?

信頼関係です。

いや、、まったくそのとうり。6月中旬になっても、ボケてくれるとは有難い。 何人かの発言の後に気分的な正解に到達したので、「相加性」を今回の講義で はじめてもちだす。(教科書の順序とは違う。)

「相加性を有する不可逆性の指標が(本質的に)一意にきまる。 これが、エントロピーだ。」

と宣言したところでおしまい。(予定より2週間ほどおくれている。あと一か月で、 熱力学の典型的な問題をいくつか解いてみせるまで、いかないといけない。ううむ、 ぎりぎり大丈夫かな。)

6/14(木)

SSTによる定常状態での揺らぎの動力学: Ψがなんとかしてくれる、という楽観 的希望だけをたずさえて、旅にでてみたものの、絶望的なほど真っ暗闇で、右往 左往すらできなかったのが、やっと、微かな道がみえてきた。YES or NOが確定 する命題を具体的なモデルで調べるところまできた。YES なら、非平衡統計の基 礎としても、レオロジー系(= 非自明流動系)への応用としても、SSTつかえるぞ、、 という方向に大きく前進するし、NO なら、ふたたび闇にもどって....ということ になる。1週間で白黒つけたいが、YESだったらいいなぁ。

6/13(水)

腰が間欠的に痛む。日曜日から湿布をあてているのに、効いてくれぇ。(小さい)モ ノモライまでできてしまった。即、目薬投入。SSTと運動論の絡みの話の骨格は頭に あるので、あとはノートを書いていけばいいだけだと思うけど、揺らぎの時間変化 の理解がまったくすすまず、落ち着かないので、結局、すべてにおいて進展なし。 (長時間の作業ができない、という言い訳もあるが。)

なりゆきで、(たんぱくの)応答の増幅機構とエネルギーの長時間保持機構の関係を 考え始めることになった。恥ずかしいことに、両方を同一の位置からみたことがな かった。どちらの問題も、ガツンと非平衡にしたあとでおこるエネルギー移動 を見極めるのが鍵のように思えてきた。その移動のありようをモデルとして自在に 与えれるほどに我々が進化したなら、応答の増幅もエネルギーの長時間保持も「練 習問題として」自然とついてくるんでないかな。そういえば、エネルギー移動を究 めるという点では、非弾性衝突の問題もそうなんだよな。何か面白そうな予感がす るので、そのあたりで、問題設定ができないか、電車の中の課題にしよう。

「なりゆき」というのは、京都の研究会の延長戦みたいなもの。

6/12(火)

電車の中で、大信田-関本モデルを検討する。まだ、頭に全部おりてこない。肝心の 内部ひずみが生まれるところがわからん。例えば、パタンの位相特異点の発生は、位 相自由度だけをつかった連続体記述ではできなくて、空間を離散にするか、他の自由 度(例えば、振幅自由度)を使えばできる、というのが僕の理解である。大信田-関本モ デルが連続体モデルなら、(内部ひずみに対応する)特異点が発生するときに、振幅自 由度みたいなものが関わっているはずだが、そういうのが明示的にみえないので気持 悪い。全体がみえていないので、単純な理解不足なんだろうが。

6/11(月)

Iの計算:1年前の僕の計算でなく、小松君の計算に不備がある、ということで今日 のところは安心(?)する。I の話は、数値実験で非自明な量の関係を見出す、とい う路線でやっているので、危険が一杯だが、自明に満たすべき関係式がいくつか あって、それを満たしていないと、その段階で数値エラーの存在が確定する。

SST:定常状態での揺らぎの動力学、space-time configration, 応答と緩和, 有限のω....分野によって色々表現されるそういう側面に突入しようとするが、 まだまだ、見えない。すくなくとも見掛け上は、平衡状態でのそれと全く違う。 熱力学の定常状態への自然な拡張になっているSSTが、それとどう関わるのかで SSTの価値も変わってくるように思う。

娘の小学校:先生が門にたつことになったらしい。臨時的にはやむをえないが、最終 的には、先生がたつのでなく、警備員か守衛をおくような予算措置をとるべきだと思 う。

6/10(日)

午前、自治会による宿舎まわりの除草。作業開始30分で腰が死んだが、少し休んだ ら、何とか作業を続けれる状態に戻ったので、ゆっくりと最後までやる。作業終了後 の乾杯では、村山君から最近の実験の話を聞く。午後、完全睡眠。2日続けての昼寝 で、体調もほぼ回復したように思う。

夕方、湿布を貼って、戦闘開始。SSTと運動論の関わりについてのノートを書き始める。 最後まで一息でいこうと思ったけど、途中で詰まる。(非平衡定常状態での「温度」の 扱いがまだ完全ではない。) いつものように土曜日の朝に開始できていたら、これく らいの詰まりは、休日中になんとかなったと思うが、日曜の夕方に始めているようで は、一回詰まったらアウトだな。1週間後の完成を目指すくらいにしよう。

寝る前にIの計算のプログラムチェックをして、明日の議論に備えておこう。

6/9(土)

定常状態の揺らぎの時間変化を手を動かしながら考える。しかし、疲れているのだ ろう。寝て、起きて、寝る....をくりかえす。非平衡定常状態では、「詳細つりあ いがない」ので、SST変数の揺らぎの時間変化の議論は、平衡状態での熱力学変数の 揺らぎの時間変化の議論とパラレルにはできない。具体的には、(動力学に)ポテン シャルはなく、そのかわりに長距離相関が生じる。これらの性質を、SSTの基盤に もとづいて捉え直したい。まだ漠然としているけれども、面白くなりそうな気配は ある。

6/8(金)

午前、4年生のランダムネスのセミナー。レポーターがよく準備してくれたので、 2回かかると思っていたところを1回で通過し、Introductionが終了。論文を最 後まで読める可能性がでてきた。午後、熱力の講義。夕方、稲垣さんに粉体の話 を教えてもらう。粉体研究志望の4年生が卒研を希望している(らしい)ので、粉 のことを考える時間もまた増えるかもしれない。(卒研配属の決定に僕は関わらな いのでどうなるのかわからないけど。)

さぁてと、大信田-関本ノートを勉強して、Jouらのレオロジーアプローチを批判的 にreviewして、小松君に指摘されたIの計算の不備?を考えるために、1年前のプロ グラムを再チェックして、山口君に教えてもらったゼロベクター計算の可能性を検討 して、SST vs 運動論の論点を整理して、Jona-Lasinioらによる(Onsager reciprocity without microscopic reversibility)を現在の問題意識でとらえなおして...ともって 帰るのはこんだけか?

研究会の報告書と全参加者を英語でかかないといけないらしいが、気分がのらない ので、当面延期しよう。おっとしまった。事務書類の出し忘れ1点とミス1点が 発覚。月曜日だな。(あいまをぬって、事務書類をだしたつもりなのに。)

6/7(木)

午前、会議。午後、和田君と議論。夕方、会議。夕方の会議を忘れていて、「17時 には大学をでて、今日はすぐに寝たい」と、朝でかけに妻にいっていたのだが、遅い 時間まで大学にいることになる。駒場では、勤務時間外の会議は日常的だもんな。よ りによって、木曜日なのに、ホテルの予約を忘れている。

京大の富田博之さんからSSTに関する質問がくる。うちひとつは、僕自身への宿 題に近いものでもあった。やはり、非平衡理論をまじめに考えた経験がある人は、 30年近くの時間がたっても、「壁」のありどころが皮膚感覚としてわかっている のだと思った。

僕自身への宿題を頭の中で考える。ううううむ。(研究会で議論したいくつかの件も 気にかかっているが、それらは宙ぶらりん。)

お、好村さんの日記が片岡リストにリンクされている。来月、おちゃ大で集中講義が あるらしい。都合がついたら行きたいが、、、7月は大学公務が間欠的にたくさん埋 まっているから、奇跡的にタイミングがあわないと無理かな。

眠いが、今日はちゃんと寝つけるかな。明日も忙しいし、寝れないと辛いぞ。

6/2(土) - 6/6(水)

土曜、突然の私用で神戸にいき、土曜/日曜と神戸に滞在。月曜の朝に京都に移動 して、研究会の準備、本番と終了。その間の平均睡眠時間は4時間くらい。

個々の講演については、各々の位置付けを自分なりに全て消化した。ポスターを たくさんみれなかったのは残念であったが、何人かの人と深く話をした。とくに、 学問的に刺激を与えてくれそうな、新しい知合いができたのもよかった。

しかし、研究会全体をとおして、意図したところまでの議論はできなかった。 「(世話人として)もっと制御せよ」という批判を複数の人からもらった。たしかに、 制御して運営すれば、(世話人としての)自己満足度はあがっただろうし、短期的に は、その方が楽しかったかもしれない。。などなど...色々考えたが、仮に今度、同 様なスタイルでやるとしても、「上からの介入なし」でやるのがいい、という結論に おちついた。(今後、すくなくとも10年は、公開研究会の世話人代表をやることは ないが。)

思いどうりに行かないときの方が、ずっとプラスのものを後に与えている、というの は、個人的な経験でも正しい。(睡眠が少ないこともあって)なんとなく沈んで、帰り の新幹線では、自分の研究の方向性などを明示的に考えていた。これについては、い ずれ、公開するかもしれない。

6/1(金)

最近、ホテルでは早朝に目がさめることが多い。今日も6:30に目が覚めて、報 告書をかいた。4年生のセミナー、熱力学講義、、と続いたが、講義の最後の方は かなり意識もモウロウとしていた。(第2種永久機関もどきのレポートになかなか の秀作がある。来週までに、返事を書かねば。)

早川から、FIOの運動論ノートが送られてきた。計算そのものはチェックできる ようなものではないが、考え方は検討したい。

先月の日々研究