日々の研究

来月の日々研究

2/25(火)

ふぅぅう。とても頭がまわる状態ではないが、少し。

SSTの変分原理をいうには、確率過程の恒等式として得られるもの以外の 何かが必要であるらしい。とりあえず、エントロピー生成最小原理あたり をHatano-Sasa論文が扱ったモデルでチェックしよう。変分方程式を書き下 すと.........なんじゃ?クリアーな頭のときにした方がいいかな。

ホテルに連泊。ふむ。モデルで具体的に計算すると、外場に関して線形の 近似では、定常状態分布が変分方程式の解になっていることは直接わかる。 へぇ、そうなのか。(ちなみに、変分関数は$b^2/\gamma$を分布関数で平均した ものになる。こういうのをいじると$b$の気持ちがわかる?)

この性質を不等式として書いてやって、SST変分原理と関係づけれないか、、、 とやりはじめたが、素直に寝ればよかった。

2/25(日)

昨晩、整理ノートが技術的な部分にはいると、ちっとも面白くなく、これだと 外場の摂動でもまじめにやった方がましなんちゃうか、、とちょこちょこ公式 をつくりはじめる。(おそらく、Riskenの本あたりに書いてあるようなこと。) それ自体は、たいしたことではないが、それをみていると、定常状態を基準 にとりなおしたエントロピー生成最小原理で(平衡からみれば線形とは限らない 領域での)定常状態測度が決定できるかどうか、というのは摂動で議論できる なぁ、、、ということを考えはじめた。

ふむ、そういえば、非平衡定常状態に緩和するときの(非平衡の)エントロピー 生成、という量の正値性(=定常状態では0になる)は、昔、導いたこともあった。

あれ、ひょっとしたら、先週、give up したSST的な変分原理って、それから いえるのでないか、、、と突然走り書きをはじめて、「おお、いえそうだ」と (結果として間違っていた)走り書きを速攻でつくった。

で、今日の午前中、非平衡定常状態に緩和するときの(非平衡の)エントロピー 生成の正値性を苦労して確認し、午後の外出のあと、これと変分原理の関係を 整理した。昨晩の走り書きは、規格化因子の見落としと符合の反転をやっていた せいであって、定常状態への緩和のときの(非平衡の)エントロピー生成の 正値性は、SST第2法則の特殊なものにすぎず、SST的には、不可逆過剰仕事 の正値性以外の何者でもない、、という至極もっともなことであった。

しかし、定常状態測度の選択は摂動で議論できる範囲があるから、ちょっと 試してみよう。変分原理は、やっぱり、じりょう性をうまくつかわないと いけないんだろうな。どうもそこの考察は外したままだ。

2/24(土)

考えるのをやめて、2/20,21,23に考えたことのうち、後に引き継いで考えるべきこと をまとめることにした。こういうノートを「整理ノート」とよぶ。これを書いて、 40枚くらいの紙の裏と頭の中にあるごちゃごちゃをレフレッシュする。 来週は、 1週間の研究停止となるので、その間に忘れないようにするためである。鼻歌まじり にキーボードたたいていくだけなので、ストレスはかからない。

...などど、傲慢なことをいっていると、色々見落としている。いかん、いかん、 気をひきしめて整理しよう。そういえば、、、、96年の1月5日のこと。

そのころ、僕はイリノイにいた。そこでは、雪が降っていても、タイヤに鎖をまかず に車を運転する。最初はびびっていたけれども、だんだんなれてきて、「雪の上も すーいすーいです。」というような浮かれたmailを友人たちにおくるようになっ た。ところが、その日の早朝、左折レーンにはいるところで氷を踏んで、車が コンクリートの壁に激突してしまった。

激突するまでのわずかの間に、山口大学の古川さんの顔がうかんできた。古川さんは、 サンタフェのバーで、「佐々さん、あぶなっかしいなぁ。アメリカにいったら、交通 事故で死ぬよ。」とまじめな顔で、僕に喋っていたのだ。古川さんの顔のおかげか、 車は再帰不能になったにもかかわらず、僕は肋骨にひびがはいったくらいで助かった。 いずれにしても、慢心するとろくでもない、ということだな。

2/23(金)

混乱の日。マクロ極限での過剰仕事は示量的な量だが、そのでどころは、小さいス ケールのところにあり、例えば、マクロな電場をかけたときの、ミクロレベルの変 化が過剰仕事に大きく寄与しているように思える。だから、過剰仕事を単純な多重 スケール的な技術で議論することなどは到底できないのである。(ミクロレベルの 変化が第一で、マクロ的にはそれを足し算しているだけ...というしょうもないこと だから。流体方程式を導出するようにミクロレベルの変化がなるようになったあ との長いスケールの変調に焦点をあてて議論する、ということなら技術があるのだが。)

当然といえば当然か。だから、過剰仕事が物性と関係し、熱力学の拡張につながる のだし。平衡に基盤をおいて流体方程式を議論しようというのと根本的に思想が違う んだもんな。(いまさら、何をいっているんだ?)

driven lattice gasのfluctuating hydrodynamics の議論で、「過剰散逸」という 概念が、オンサーガー理論の定常状態への拡張として、Oono-Panicoiより少し前に だされている。(Eyink, Lebowitz, Spohn) すくなくとも、形式的には、SSTの過剰 仕事と非常に似ているので、今日の考察は、その論文の影響を受けすぎたか? ええ と、関係はどうなったんだ? 明日、再考せねば。

2/21(水)

午前中、直感が復活した気がしたのだが、午後に「それ」を書いていたら、また ダウン。夕方、再復活した気がしたので、夜に「これ」を言葉で書こう。

当面の問題は、SSTにおいて、(i) 変分原理が成立するのかどうか, (ii) 過剰仕事は 測れるのかどうか、という2点である。これを、現実的なテストケースである「ずり 系」、マクロ極限を考えれる「SLG」,エネルギー論が簡単にみえる「Langevin」,数 学的なことを考えやすい「一般的なマルコフ過程」を並列させて考えている。

ふたつの問題は密接に関係していて、思考の焦点がさだまらずに苦しんでいる。ま た、考えるモデルを並列させているので、理解できていない点が湧いてきて、おそ らく10項目くらい論点がいりみだれている。それらをひとつづつ潰していく、と いう堅実な路線でなく、それらを大まかにおさえながら、全体の問題がひとつにつ ながるような筋をよむ。モデルを敢えて複数考えているのもそのためである。

なんとなく、そういう研究スタイルが身に付いてしまった。今回は、理論の形式に 関することだが、実験の解釈をするときや、計算機実験で新しい関係をみいだすと きも、そういう路線をとることが多い。だから、前者の場合には、実験家の人と直 接話しをして事実の関係から攻めるし、後者の場合には、片っ端から関連するデータ を集める。方法論ってのは、一般化できるものではないだろうから、人それぞれ だろうが、僕はそういうのが好きなんだろうな。

2/20(火)

おっっかしいぃぞ。算数の問題でなく、僕の直感の方がおかしかったようだ。歩いた り、眠ったり、書きまくったりして、ようやくそのことを納得した。苦しくて、窒息 しそうなので、妥協案としてとっておいた路線で、ちょっとすすめておいて、ひと いきつこう、と思ったが、そっちはそっちで別の混乱。

若いころ、苦しくても妥協せずにふんばっていると、やがて快感物質が脳に溢れて きて、既に直感の支えがなくなったのにもかかわらず、快感物質がつくりだした 幻想に支えられた執念に因われたことがある。こういうのは、危ない状態だと思う。 一方、突破できる、という直感があるうちは、それをひたすら信じて没頭すれば 突破できる、と思っている。分岐点は、「直感の支え」の見極め。

家族が眠ったら、頭を冷やして再挑戦だな。

2/18(日)

Driven Lattice gas で formalにつくったSSTの物理解釈でこけている。マクロ極限で みえると思っていた物理量との対応がみえてこないのは、目論見とちがう。しかし、 まだ直感がこけるまではいっていないので、算数能力の不足のせいだときめつけて、 もうすこしいじろう。

2/17(土)

黒木掲示版に京大理学部の1回生が書き込んでいる。ふと思うことがあって、その頃 の回想モードにはいってしまった。18年前のことになるのか。年食ったな。

2/16(金)

中川さんのセミナー:古きBoltzman-Jeans conjectureをカオスと関係づけて議論 する。これはつまるところ、熱力学とカオスの関係であり、...風の噂によると、 Sasa-Komatsuの結果とも関係し、.....。ふむ、たしかに、執念でデータがつめ られているが、解釈があとひとおし欲しいな。セミナー後の議論で、2300倍の ファクターを50倍ほどつめたが、まだギャップあり。

学部の教務関係の書類を複数提出。あとは、統計力学の試験とレポートの採点を 日曜までにしあげて、月曜日に追試の通知をして、卒研発表会がおわれば、 6週間の激務にひと段落。長かった。。。まだ、科研費の報告書などの後始末 や来年度教務の話がちらほらあるが、これらは、ノーマルモードで対応できる..はず。

2/15(木)

朝:電車の中で、あわず君の論文を読む。センスと勢いがあるなぁ。僕の問題に ひっぱりこめないか、と考えるが、まとまらずに70分が過ぎて代々木駅着。

今日の統計熱力学の試験の答案に、僕の腰を案じてくれているのがあった。 この日記をみているらしい。「腰は今朝から平常どうりです。(だから、試験場 でも走れた。) 心配してくれてありがとう....」ですが、2年生がこの日記 をみているとは驚いた。見て楽しいものとは思えないが?

2/14(水)

朝:電車の中。Lattice-gas worldで、(線形非平衡での)エントロピー生成最小原理 があるのか。うーむ。非平衡外力による相転移点移動もあるのか。数理玩具とは いえ、関係しそうなものはだいたいあるな。よっしゃ、ここに、SSTをたてよう。

お、あわず君が論文をおくってくれた。勉強しよう。

昼:おお。寺田君が3粒子ハミルトンカオス系でIの計算ができている。$I$の計算 は、世界で僕についでふたり目の快挙である。(当然か。僕が提案した全く無名な量 だから。) これが、$N$粒子になって、$N$が大きくなっていくと、ボルツマンエン トロピーに一致していくはずだが....(ふふふ、そうなると誰も無視できないぞ... こういう状態は結構楽しい)...その直接証拠の提示が近いか。昨年のSasa-Komatsu の長いPTP論文で予想していたことではあるが、論理的には完全でないので、やはり 直接証拠がでると嬉しい。

2/13(火)

朝:椅子からの立上りは楽ではないが、歩きはじめて定常状態に到達した後では、 普通に歩ける程度に回復したので、(まさかのときに備えて)きついぬりぐすりを ポケットにいれて、出陣。

大学:週末に書いたノートを微修正。他、諸々のこと。

夜:今日を生きていた証に、寝る前の2時間くらいは、H. Spohn, Large Scale Dynamics of Interacting Particles を見ることにしよう。(今いち頭に入らない 本だが、今こそ必要な時と思う。)この本の題材で非平衡熱力学関数をつくるのは 簡単なことだが、それ自体よりも、マクロ極限で「物理量」がどうなっていくのかを きちんとみるための、もっとも簡単な題材探しという視点から。

2/12(月)

過剰仕事:マクロ極限では、いい性質をもってくれるようである。これで、多分、 変分原理もうまくいくんだろう、きっと。だが、それを確認するためにも、マクロ 極限への移行を簡単なモデルできちんとみておかないといけないだろう。

しかし、ずり系のミクロモデルってのは、僕の頭でやると、ややこしいな。簡単に ぱっぱとモデル化するアイデアはないのかな。そういえば、あわず君が玩具を開発 してるという風の便りがあったな。(教えてもらおう。)

1年前の(長期間の寝たきりになった)腰痛以来、力を入れたボーリングは控えていた のだが、今日は、レーン後半から気合いをいれる。。。久々の高得点(* 個人基準) になったが、夕方から腰痛再発。やべぇ。明日にはちゃんと動きますように。

2/11(日)

昨日の考え方はよくない。ずり系の前に、簡単な例題を2つやっていて、すっかり 混乱してしまった。(もっとも時間くったのは、単純な符合ミスのつぶしだが。) 維持発熱と維持仕事の区別をする、というところで今日のところは落ち着くこと にする。(揺らぎをみない限り、両者の差はない。)

2/10(土)

久々の研究モード。僕がばたばたしているときも、背景で、田崎さんが SST に関する e-mailを流してくれていたおかげで、すんなり問題の核心部分に入れた。現象論サイ ドから生じるいくつかの気持悪さを手持ちのネタを介して吸収する可能性を検討す る。あれこていじって、結局、Hatano-Sasaの過剰仕事の定義を少し変更する方向にす すむ。(維持発熱や過剰発熱はそのまま。)

普通の熱力学の定圧環境で内部エネルギーの役割をエンタルピーが担うのと同じよ うなことを非平衡環境でも考えるべきだった。そうすると、扱いやすい過剰仕事を 介して、非平衡自由エネルギーが定義できる。

.... という方針は多分あっているが、問題は、「過剰仕事の自然さ」なので、形式論 では、そういうのはわからない。(* 大体の見当はつくが。) そこで、懸案のずり系の ミクロversionで議論をすすめればいいのだが、うううううん、何か見通し悪い。 こんなのをいじっていては、折角みえかけたものが逃げそう。かといって、何も やらないと、思い付いたものは忘れてしまいそう。

2/9(金)

今度の週末こそは、冬休みの宿題だったずり系のSST(統計力学version) のノートを書こう。

うーむ。しかし、大学の仕事も休日にやらねば追いつかないようだしな。。

2/8(木)

池上さんのセミナー。(僕の言葉でいう)'軟らかい論理'を問題にしたい、というのは、 きちんとした意義づけはともかく、心情的に理解できる。しかし、dynamic recognizer を用いた研究が、その動機とあっているかどうかというのは、難しいところで、もっ と先のところで困るんでは、と思う。そこをぐっとこらえても、せっかく汎化と学習 の区別をcase study を介してやっているのだから、学習可能かつ汎化不能のなかで どのような'軟らかい論理'がうまっていくのかを探るようにしないと、動機にあわ ない。(池上さんも了解していることだけども。)

(池上さんや金子さんの研究も含めた広い意味の)非平衡という分野では、現象 - 動力 学 - 論理という3つの側面をどのようにながめ、位置付け、つなぐのか、というのが 問題の基盤になる。そういう点でいうと、(最近の池上さんのmainである)認知の問題 では、現象と論理はある程度の蓄積はあるけれども、動力学のとっかかりがない。正 確には、論理ベースの動力学的考察はあるけれども、現象ベースで論理が結果として 抽出される可能性がある動力学はない。(最近の金子さんのmainである)発生の問題で は、現象と動力学の蓄積ができつつあるが、論理には至っていない。(最近の佐々の mainである)熱力学構造がらみの話しでは、動力学と論理(の関係)は熟しつつあるけ れども現象との接点が希薄なまま。

あいているすき間は全部僕が埋めたいな。

2/7(水)

D論、M論、大学院入試の審査は全て終了。書類もだいたい書いた。教務委員等 の仕事もあって、例年よりハードだった。会議はまだあるが。今日から、学部 の定期試験と採点がはじまる。(試験と採点が2科目。その他の試験監督がふたつ。) 研究のことが書けそうもないので、今日のためにスットクしていた懐古録。 (じじくさいが。)

3年前の2/7は土曜日だった。今年よりは余裕があったようで、前日にやった計 算機実験のことを考えていた。忙しいときのストレス発散程度の試行で、関本さんと Langevinでやった相補性をハミルトンカオスでみていただけのことだった。期待を 裏切ることもなく(=刺激もなく)、相補性はでているのだが、定量的な関係につい て、あれこれ考えていたのだった。たいしたアイデアも浮かばす、娘(当時5歳)に せがまれて、カラオケにいった。

カラオケから帰って寝転んだ瞬間にみえた。2/8には、「熱力学エントロピー と力学エントロピー」というノートを書いて、過剰情報損失$H_{\rm ex}$なる量が 提案される。(= これは、数人の人に配布。) 2/11には、これでSSTができる、 と主張している。2/13には、Jarzsynki 等式経由での説明ができるはず、と 書いている。「詳細は、近いうちにノートをおくります。」という近いうちが 年オーダーになるとは思わなかったが、現在の「熱力学構造」の筋書きは、その 1週間にうまっている。(もちろん、形になってきたのは、小松君や波多野との 共同研究の成果だけれども。)。

3年前の種は、芽くらいにはなっているので、10年、20年かけてでも大きく 育てるつもりである。

それと... あと5年のうちには、それよりももっと大きく育つ可能性をもった別の 種を植えたい。しかし、「種」は天からの授かりものだから、思うようにはなら ないだろうな。テーマはひみつ。

2/5(月)

石原君(金子研M2)の応力の履歴依存性の修論について: 第一に、Clementの履歴依 存性の 実験は、きれいに再現できている。そして、マクロな履歴依存性を示す条件として、 静止解が縮退するだけでなく、力学系的に「何か」がありそう、という状況証拠は だせている。

彼のモデルは、momentum flux (=stress tensor)の時間発展モデルであるが、その 時間発展ルールそのものは、直感であたえたもので、仮定に過ぎない。(やらせに 近い部分はある。まぁ、q-modelと同じくらいの位置付けはできる。) しかし、現 実の動力学に、力学系の機構として抽象化される「何か」が埋め込まれている可能 性は十分ある、と思った。したがって、今後考えるべきは、(i) 「何か」をはっきり させることと (ii) 粉っぽいモデル(e.g. 摩擦つきの離散粒子の集団)と「何か」を つなげること、の2点であろう。

刺激的な修論だと思う。頭の隅においてときどき考えよう。

2/4(日)

石谷君の学部卒研(= 砂の静力学の解の分類)は、学術論文として投稿しておこう、 ということで、原案(英語)を書いてきてくれたので、その検討をする。石谷君は、大 学院は数理研究科の流体研究室にすすむことがきまっているので、2週間後の卒研 発表会までには、なんとか形にしたいものだ。

昨日の頭痛は、昼に投薬し、少し眠ると、夕方には治った。予定していた書類の草稿 は、2時までかけて仕上げた。ちょっと無理しすぎだと思うが、平日の予定表をみる 限り、こうでもしないと追い付いていかない。

2/3(土)

書類の草稿を書かねばならぬが、激しい頭痛のため、はかどらない。

一宮氏の2/2(金)の日記に、僕の書いたパリティー記事の感想が書かれている。 まったく正しく、的確な批判であり、弁明の余地はない。同様な感想をもった方 のためにも、物理学会のシンポジウムはちゃんとせないかんな。

2/2(金)

石原君(金子研M2)の修論。(砂山の応力分布などの)履歴依存性をCMLで扱い、 力学系としての普遍的な性質を探ろう、というもの。骨格は理解したが、科学 としての位置づけはまだ考えている。また、いずれ書くことになるだろう。

CML(Coupled Map Lattice)とは、昔、邪教として、東京から世界中にひろまった ものである。予備知識がなくても、簡単に誰でも触われて、色々楽しめる、とい うのが布教がはやかった理由である。

「カオスつないでカオスがでて何が面白いんですか?」という素朴な質問が、CMLの 始祖とのはじめての会話(?)だと記憶している。D2 くらいか?

2/1(木)

ふーふー。まだまだ。

M1の寺田君が力学系の情報損失に関して nlin.CD/0006042 の多粒子versionを やっている。その論文の知見を使って、Sasa-Komatsu PRL {82}{912-915}{1999} で数値実験で見付けられた力学系と熱力学の関係を直接的に示そう、ということ なんだが、少し想像していたことと違い、かつ、(bugでなければ)さらなる想像を 刺激する部分もあり、なかなか悩ましい。力学系を計算機実験するときの諸々の 練習も兼ねて、僕がさぼっている部分をやってもらっているのけど、やはり計算 機実験の結果は積み上げは大事だな。

火曜日の体調不良は、早く寝たら治ったが、次女(1歳)に移してしまったらしい。

先月の日々研究