日々の研究

来月の日々研究

12/29(金)

ずり+相転移のまとめのノートは今世紀中に書けなかった。言い訳はあるけれども、 それを加味しても、ちょっと情けない。頭がさびついたままで、ちゃんと動いてくれ なかった。mailをおくると予告しながら、まだおくれていない人、ごめんなさい。 ま、そういうこともあるか。

ホームページもここだけは更新しているけど、あとは何もなしのままだな。。。

よいお年を。

12/24(日)

ずりによる転移点の移動。転移点移動の式を導出したが、自信なし。とりあえず、 今世紀中にまとめのノートを書いておこう。どこかでやったような考察だな、と 思ったら、途中からは、沸点上昇や融点降下と同じような議論だった。これらは、 普通の熱力学の典型的応用問題であるはずだが、実は、僕はまだ整理しきってい ない。どうりですっきりしないはずだ。

ようするに、(i) 熱力学と同じ土俵にのっけなさい (ii) 希薄溶液理論に相当する 部分をつくりなさい (iii) 沸点上昇などと同じような議論をしなさい、 という みっつの問題にわかれる。(i)は(不完全だが)何とかできそう、(ii) は少し怪し い、(iii)はすごく怪しい。

でも、見通しはよくなったので、正しい答えに到達するのは時間の問題 のような気がする。

12/23(土)

頭の整理。ずりによる転移点の移動の仕方が定符号という(知っている全ての理論 論文の)主張は間違い、なのは確実。移動の仕方を「実験条件」と「物質の特徴」から 決めないといけない。例えば、定圧実験での転移点の移動は、もっとも簡単で、ク ラペイロンの式を非平衡定常状態まで拡張すればいいだけ....では? 甘いか。

ちゃう。限定された配置でもいいから、まずは、変分原理をつくっておく。 「エントロピー生成最小原理」ではなくて、「非平衡自由エネルギー最小原理」。 (簡単な場合は、前の論文の延長でOK。) それで、 ずり系と普通の熱力学 系を接触させて、浸透圧っぽい議論をすれば、温度一定での飽和圧力のずり依 存性がもとまる。(非平衡熱力学関数はつくっておく。) そうすると、圧力一定のもとで、平衡からずりを加えたときにの転移温度の 変化は、平衡でのクライペイロンとあわせてもとまる。

12/22(金)

ずり+相転移の実験は、コロイド系ではたくさんある。それなら、モデルは 前のランジュバンモデルの多粒子拡張そのものでいい。理論解析の論文も、 例えば、87年にある。Peter Harrowell. たしか少し話しをしたことあるな。 柔軟で問題の分析は明解だったが、この論文も明解。(内容は愚直な計算。)

しかし、川崎さん、70年代も80年代も常にいる。実験で検証可能な非自明 な結果を提出する数少ない理論という位置付けを保ちつづけている。今度会う ときまでに、そのあたりの精神と疑問をひととうり整理しよう。

コロイドの場合、ずりによって、(途中いくつかの中間相を経て)、融解がおこる。 これは事実としてよいだろう。直観的にそりゃそうだろうが、頭の中は、完全に 混乱してしまった。

12/21(木)

講義の準備で、ゴムの統計力学。エントロピー力を感覚的に説明するには、カノニカル アンサンブルつくって、一定の力を外からかけて、(エントロピー力とのつりあいの 結果としての)平衡位置をもとめる方が気持いいな。

12/20(水)

ずり+相転移を熱力学の拡張で捉えるというのは70年代後半からある。式だけ みるときわめて類似しているが、無論実体はまったく違う。(今日のところの)温 度シフトの符合は反対にでたが、僕の考えもまだしっかりしていないから、もや もやしている。

12/19(火)

「流れによる相転移点の変化」に関する見解をまとめようと決意する。といっても、 今日/明日にできるわけもなく、期限を一か月に設定。80年代までの生実験や 数値実験の論文は入手できるし、それらを見ながらこの前書いた定常状態熱力学 論文の延長で、、できるはずだ。信じる。

しかし、「カオスと非平衡」の解説は今月1ページも書いていないし、(冬休み中に) Chris Jarzynskiにおくると約束したノートも気になっているし、化学乱流論文の手 直しとレフリィーへの返事は手着かずだし、おっと、砂の記憶の幾何学化も冬休みの 宿題だった。複製する膜やら粘菌やら量子ランジュバンやら力学系の数学やらも途中 だな。お、注文していた情報論の本がきた。ぱらぱらみると確かによさそうだ。(さ すが、長岡さん。)2、3日没頭して読んでもいいかなと、ふと思う。が、、、1日 は24時間だし、1年は365.2422日だし、1世紀は100年。

12/18(月)

ちょっと「がた」がきているな。

12/17(日)

パリティー原稿の校正。これをするのがやっと。

12/16(土)

(12/13のセミナーと違って、) ある程度以上の分量の内容を40分発表で きちんとするのは難しいな。詳細を省いてしまったら、表面しかわからないし、と いっても、詰め込んでも雑になるだけだし。極意はないものか? せめて、もう 一日かけて発表構成を練るべきだった。

12/15(金)

関本さんの考えにしたがって、砂の静力学の不定性をリーマン幾何的に表現しよう とするが、つまりまくる。冬休みに落ち着いてやるか。夕方、伊藤伸泰に相転移を 伴う流れの数値実験の結果を聞く。げげ、進展が早い。こりゃ、定常状態熱力学 の理論的な話しをもっと詰めとかないと、数値実験に迫力敗けするな。夜、(東大 の)佐野さんと金子さんと、生物研究へのありかた/進め方について議論する。生物 現象も自然現象なんだから、なんとか切り込みたいとは思うが、どこから、、、と いうところで、もやもやしている。

12/14(木)

午前、(京大の)佐野さんに、ハミルトンカオスから熱力学への研究を2時間かけて 説明する。昼に佐野さんのやっていることも教えてもらう。午後、市来が考えて いる粉の力学へのアプローチについてハードに議論する。面白いかもしれない アイデアに到達したような気がする。夕方、大信田の話しを聞く。レオロジー系の '記憶'への印象的な研究だが、抽象的な構造が(ありそうなんだが)はっきりみえ ない。で、関本さんに教えてもらう。なーるほど、リーマン幾何か。関本さんの レオロジー理解は、とてつもなく深い。

12/13(水)

京大吉田。定常状態熱力学のセミナーでは、トラペ13枚を110分かけて説明。 現状としては精一杯のところをだしきれたと思う。砂の静力学のセミナーでは、 現時点での結果がどうのこうのでなく、研究方針のありかたに主眼があったが、 どこまで伝わったかな。。

12/12(火)

午後、田崎さんの跳ね返り係数の評価の話しを聞く。会議の合間に、証明 の本質を自分なりに整理すると、意味ありげな不等式に到達した。(衝突に よる並進運動エネルギーの増加は、重心座標/運動量のヤコビアン(のある 平均)の対数よりは小さくできないらしい。) うーん。なんだろう。

12/11(月)

12/13の京大人環でのセミナー第2部(粉の静力学)発表の準備。図は16枚 の予定。あと4枚。第1部の方は、図が0枚で、その代わりに「式」がたくさん でてくるのに対し、第2部では、式変形は1度もしないから、対照的だな。 第2部の手書きトラペ12枚終了。図ののこりは明日。第1部の手書きトラペは 13枚。今、1時だが、寝るまえにはねかえり係数をちょっといじってみよう。

12/10(日)

12/16の高等研での発表の準備。非平衡定常状態での理論とハミルトン カオスから熱力学へいく理論を踏まえると、乱流研究にも新しい切り口が ありそうでしょうーー と流体専門家にも納得して欲しいなぁ、、、と詰め込む。 うーむ。時間オーバーで、空回りするパタンかな。もういちど検討した方が いいかもしれない。朝からやって、できあがったのは、23時。(図は明日。)

12/9(土)

12/13の京大人環でのセミナー発表の準備。論文のままやりたくないので、 熱伝導を例題にして、オンサーガー理論、揺らぎの定理、定常状態熱力学構築を 説明する。なかなかの出来栄えだと自賛するも、朝からやって、できあがったのは 深夜の2時だから、ハイになっているだけかもしれない。途中、(久々の)激しい 腰痛が発生して、のたうったし。

12/1(金)

はねかえり係数を線形非平衡論で議論するも不発。

11/30(木)

仙台。アロン氏の遺伝子発現の時系列解析は、大きなブレークスルーというわけでは ないが、「お、きたか。」という新時代到来を予感させる。中川-金子モデルを詳細 に聞く。なるほど、理論化すると面白い内容がありそうだ。関本さんに熱解釈につい て助けてもらう。これはきちんと整理せねば。茶碗谷をはじめ、多くの人に、化学 ネットのアイデアを議論してもらう。とにかくやってみるべ。

11/29(水)

仙台。関本さんの'SAR-triplet'の組みあわせを(おぼろげにでも)理解したのは、 講演終了後しばらくたってから。深い内容なのに、「心」だけにしぼって話す から、瞬時についていくのは難しい。これくらいについてこれないようでは あかん、というメッセージかな。小松君に、粉の静力学のコメントをもらう。 確かめる価値あり。

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