日々の研究

日々の研究(リスト)

2月27日(日)〜3月1日(火)

肩はいたいし、めはしょぼしょぼする。日曜日にはホテルに とまるなどして、楽はしているのだが。この間にも、HHS 論文改訂作業をし、岩田さんとの話をどんどん具体化し、 林さんと議論をし、経理のつめをする。

2月26日(土)

HHS 論文の査読者への返事やら改訂案をメールで相談しながら、 ひととおりの方針をつくる。来週中には改訂論文を再投稿したい。 ふたりの査読者とも基本的には受理の意見だから、早晩にも受理される はずだろうが、Harada-Sasa を公開したので、HHS論文が間違った ままではまずいので、研究上の最優先事項にしている。

所用で大学にいく電車の中、木曜日の林案を考えて、腑におちない 箇所があった。考えていたら眠くなってきたので、金曜日の岩田路線 をあれこれ頭で動かす。色々なことがカラフルにみえてきた 気がする。結局、大学につくまで、それをずっと考えていた。 これは面白くなる予感がする。たちあがりだからバイアスが かかっているのだろうけれど。

2月25日(金)

諸事をしながら、昨日みえたことをつめる。 技術的には、昨夜のレベルはふにゃふにゃしていて、原田さん を納得させれなかったので、"crystal clear" になるまで、 版をつぎつぎとアップし、夕方に最終版に到達した。 わかってしまえば、3行でかけることだった。昨日の夕方 あたりが一番遠かったか。今日は、もうみえているので、 おたおたせずに、丁寧に考えていけば、自然に最終表現になった。 ことなきをえてほっとした。しかし、タイポですまない間違い があるのは事実なので、早急に改訂版をつくらないといけない。 もうひとりの査読者のたくさんのコメントにも答えないと いけない。

さてさて、この2週間あまり、僕の部屋の白板は、コロイド 多体系の統計と動力学についての色々な計算がなされつづけ てきた。基本的には、何もみずに、全部岩田さんが計算している。 (2・19の土曜は、待ちきれなくなって、僕がノート を書いてしまったが。)様々な論点がで揃いつつあって、 なかなか楽しげになってきた。

たとえば、コロイド系の ガラスとスピングラスの関係を明示的に攻撃する拠点も 獲得した。(いい加減、p-spin glass で構造ガラスを 語るのはやめようぜ。)しかし、ここからさき、スピン グラスについてあまりにも素人なので、何もみずに... というわけにはいかないなぁ..と思っていたら、帰りに ふくしまさんとご一緒したので、現時点での両者の接点 を説明し、いくつかの計算技術的な初歩を今度講義して もらうお願いをした。

また、今日は、MCT に頼らない self-consistent closure の可能性を岩田さんが計算したが、これはなかなか 愉快な式ではないか。色々な想像がかりたてられる。

ほとんどの院生の人は経験しているが、白板の前に たったなら、僕は容赦なく攻撃する。アカハラといわれる かもしれない言葉も投げつける。時間の無駄、といって 続行を停止することもある。しかし、いっさいの無理強い はしない。そもそも白板の前にたつ必要はない。 岩田さんにも連日厳しい言葉 を浴びせ続けてきたけれど、今日のような結果につながると、 僕も心底うれしくなる。学問的にそれが成果になるかどうか はわからないが、僕の知らないもので、僕が強く興味を ひくものには違いない。そして、それは、岩田さん自身が 自分の頭をつかって計算方針をたて、自分の手をうごかして 計算したものだから、たとえ、(目的とするものに対して) 有効でないことがわかったとしても、岩田さんにとっては 十分に意味のある経験になる。

2月23日(水)〜2月24日(木) 

先月投稿したHHS論文の査読が水曜日にかえってきた。基本的 には好印象なんだが、「この式とこの式が矛盾しているように みえるが、私の誤解か?出版前にはチェックしといてね。」 という査読者の丁寧なコメントにおたおたする。たしかに矛盾 がある。最初はタイポの類とたかをくくるも、途中からひやあせ がでてくる。どうも「ぽか」をやっていた。複数の論旨展開で 結果は確認しているので、差し替えは可能だが、この論旨では だめなのか?とあせりまくる。(みやまくんの卒研終了祝夕食 とか)キャンセルできるものは全てキャンセルし、睡眠をへら して検討する。どうやってもさしかえ路線の方が簡潔ではないか。 しかし、明らかに差し替え路線には重複があるので、もっと簡単 な論旨があるはずだ。と、原田さんと何通もノートを交換し、 あたふたあたふた。「ギブアップして差し替えするか、、、」 というメールを一旦おくったが、木曜の夜、みぞれの中を歩いて いると、やっとみえた。たぶん、これでいける。..と、いま、 原田さんと林さんにメールをおくってひといきついたところである。

問題となった箇所は、たしかにチェックが甘く、なんとなく ひっかかっていた部分だった。そういうのを投稿前につめきって なかったのは、大変まずい。結果として、論旨の微調整です むとしても、大きく差し替えをするにしても、こういうこと をしてはいけない。反省。反省。

あたふたしていても、セミナーがあって、大槻君の論文にコメント をかいて、岩田さんの話をきいて、林さんの話をきいた。林さんの 非平衡下の有効相互作用の話は、博打うち研究で、数字をあれこれ いじると、面白い関係式があるかもよ、、という結果。たしかに、 それなりに意味がありそうな関係式で、数字的にもいいところを いっている。林さんは昨夏に大きな博打(= HHS とHarada-Sasa に つながる力の分割原理;PRE RC 出版予定)をあてているので、 これもあてたら、ちょっとあたりすぎで心配になるが、たしかに 面白いので、僕もちょこちょこいじってみよう。

2月22日(火) 

Harada-Sasa 論文公開: 日記によると一ヶ月前の昼過ぎの時点で、 「やっぱ成り立たないようだ」というmail を原田さんにおくっている。 もう遠い昔のようだ。時間の感覚が麻痺している。

2年生セミナーの補講(3時間):セミナーの締めとして、「ベネット 論文の言葉だけで書かれていることを、適切にモデル化し、数学として の主張を書き、それを証明すること」というとんでもない課題をだして いた。完答できることを望んでいるのではなく、何をどこまで考えたかを 聞きたかった。果敢に挑戦してきた学生たちの発表を聞く。「素晴らしい。」 ひとりは、モデル化と定理の表現は完璧で、証明の段階での試行錯誤も よくわかったが、結果としては、証明にはいたらなかった。しかし、 そういうことを考える過程で、文字をよんでふんふんいっているのとは 全く違う次元の理解を獲得できることを体感できたと思う。(こういう 経験はすごく大事だと思う。)そのあとをついだ学生が、もやもやは しているものの、証明に関して、決定的になるアイデアを示した。 ふたりあわせれば、もうほとんどゴールで、もうちょっと時間をかけて、 独力で証明してもらえばいいかなとも思ったが、最終回なので、最後に 僕が白板にたった。今年のセミナーも記憶に残るものになってよかった。

2月21日(月) 

卒研発表会。D論、M論ときて発表会シーズンの最終日。みやま くんの発表 (「Molecular dynamics でみる Rayleigh Taylor instability」) は、やたらintroduction がながくて、自分の やったことの山場だけを最後にみせるという構成だった。そう いう構成も「あり」だし、実際、成功しかけていた。(無責任 な指導教官は)発表指導などしていないので、いいぞ... と心 の中でいっていた。が、最後の考察でこけた。僕はそのフレー ズを聞いた瞬間に、「ありえない」と小声でつぶやいたが、金 子さんに「おかしい」とばっさりコメントされた。その間違っ た考察のかわりに、これから数ヶ月の研究の展望を明確に述べ れば、完璧だった。いずれにせよ、大変よい発表だったし、聞 いている学生にも研究の意義と面白さの雰囲気が伝わったと思 う。(金子研にすすむ井上さんからは、研究室セミナーでやっ たときにでなかったいいコメントをもらった。)

しかし、身近にある Rayleigh-Taylor 不安定性で、超新星爆発 はないだろう。いや、みやまくんにとっては家族団らんの 話題になりえる、という意味で、身近なことには違いないか もしれないが。

2月20日(日) 

論文かき、すすまず。

2月19日(土) 

コロイド多体系を自分なりに研究するためのノートをかく。 aging 系でも非平衡定常系でも、がりがり計算の前提と 論旨がみえない論文が多いのがずっと気にいらなかった。 計算の出発点にとれるところまで終了し、大変気持ち よくなった。さて、どこから切り込んでいこうかな。 (動的相関長の問題にしても、 aging region の諸々 の問題にしても、yield stress 起源の問題にしても、 NESS 統計の問題にしても、「ここ」を出発点にとる以外 の道はない、と今日の僕は思う。しかし、論文たちをみる とそういう common sense はないように見えるので、 僕が何か勘違いしているのかもしれない。)

2月18日(金) 

Kawasaki-Sasa 論文(改訂)、Nakamura-Otsuki-Sasa 論文(改訂)、 Harada-Sasa 論文(新規)のつめの終わりあたりの作業。

木田さんとこで post-doc している Veen さんが訪問されたので、 川崎さんと3人で議論する。Navier-Stokes 大自由度カオスで不安定 周期軌道を5つみつけている。色々と論点があって考えることはある のだが、いかんせん N-S の計算は大変そうで、なかなか難しい。

2月17日(木) 

川崎さんの informal seminar: 雑談的にしたい、とのことだったので、 そういう趣旨の通知を流したのだが、丁寧に準備を重ねた90分後に非 自明で刺激的な結果が目前にあらわれる、という大変面白いセミナー だった。月曜から議論していたことの最初の結果が当日昼にでて、 それもセミナーで公開され、臨場感もたっぷりだった。

2月16日(水) 

論文書きは後回しで、最近、雑多なままにしていいた課題をまとめて 考える。

aging 領域での発熱とFDT violation: Harada-Sasa 的な路線では、 無関係.... になってしもうた。Culiandolo たちが不等式で関係 づけているし、感覚的にも無関係ではないはずだが。。なにかボケ ているのかな。

過剰発熱の測定:分布を知らなくても(定常状態間)遷移にともなう 過剰発熱を決める話ができそうな気配になってきた。Hatano-Sasa 以来 ずっと気になっていて、本格的に実験を考えるなら、避けてはとうれない 問題だった。いくつかの補題にわけて方針を考える。まずは、練習問題 からか.... 。手数が多すぎて、いまいち、ばしばしいかない。これは、 有効相互作用を決めるにも不可欠なはず。

2月15日(火) 

教務関係終了。経理関係の詰め。Kawasaki-Sasa 論文改訂のつめ。

岩田さんと話をしていて、Fokker-Planck のエネルギーバランス の式から、Langevin のエネルギー解釈(= 力と速度のStratonovich 積をとるという規約)がきまることを認識する。その解釈の妥当性 は、十分に承知していたが、理解の仕方としては、自然に受け入 れられるものから出発するのが頭にやさしいので、今度説明する 機会があったら、そっちから話をつくろう。

2月14日(月) 

川崎さん(新潟)が駒場に金曜日まで滞在される。早速、最近 やろうとしていることなどを伺い、議論をする。○○ができれば 「勝ち」という(無茶高い)目標を掲げていて、何をどうすれば いいか、現状や論点の整理などをする。全てがうまくいけば、 大変楽しい話であるが、なんせ目標が高い。いずれにせよ、 誰もとりくんでいなくて自然で重要な話なので、わくわくする。

非平衡下の有効相互作用:昨日意識した論点を林さんに 喋る。林さんは、妥協してやさしい問題に焦点をあてることを レジェクトし、○○ができれば勝ちという目標を達成するのだと、、、。 全てがうまくいけば大変楽しい話であるが、...以下同文。

2月13日(日) 

連続体試験の採点:大問ふたつの論述形式なので、採点は大変か と思ったが、枚数が多くないこともあってそれほどでもなかった。 普段と同じように採点基準をきめて、ふつうに採点をする方式で スムーズにいった。得点順に解答をならべると、ちゃんと合理的 になっているようにみえる。

非平衡下の有効相互作用:昨日つまった部分は論点がわかったので、 先を書いていると... あかんな、完全な見落としがあった。 やはり、紙の裏でなぐりがいて、筋を頭でかくのは、全く不十分だ。 ま、そういうことを明示的に意識化するためにノートを書いている ので、成果ではあるが。しかし、ちょっとこれ難かしすぎる。 そこから枝分かれした問題だけでも十分に意味があるし、面白い ように思う。

2月12日(土) 

非平衡下の有効相互作用:10日前の林さんの基本路線にそって、 根性いれてもだえる。勝算は5分5分くらいだが、全体の筋が みえてきたので、自分のノートを書き始める。頭の中のイメージ では、何箇所かある予想が全てOKなら、綺麗な理論になるはずだ。 が、簡単にいけるはずの最初のところで早々につまずいて、まだ 1ページめ。(夕方、林さんから10ページのノートが届いたので、 ちらっとみる。-- 弱い相互作用でお互いのノートをバージョン アップする路線になるのだろう。)今つまっているのは、多分技術的な ことだろう、と思いたい。後ろの方に真に勝負どころがまっている のに。

2月11日(金) 

基本的に休養。休日中にやればいい予定だったが、Harada-Sasa 論文の 自分なりの最終チェック(=word by word に丁寧にみる)を一気に したくなったので、先にやってしまう。

ごろごろしながら、非平衡下の有効相互作用の話を紙の裏に書きなぐる。 うーん、、、難しい。「問い」だけかくと、途方も無い話にみえるが、 こっちからみたらどうだとか、あっちからみたらどうだ、、という「武器」を いくつかもっているのもたしかなので、なんとかなりそうも気もする。

2月7日 (月)〜2月10日(木) 

「あ。」という間に時間が過ぎていく。時間がはやく流れるのは とめないといけない。忙しく充実しているのは、研究にとっては よいことではない。最近、時間をゆっくりながすにはどうしたら いいか、ということを時間の合間合間に考えていた。なんとなく 極意がわかりかけたんだが、もうふっとんだ。 (たとえば、わかりやすい例として、なにもかもが初めての体験で、 緊張状態にいると、時間はゆっくり流れる。だから....)

火曜日に林さんから「非平衡下での有効ポテンシャルにむけて」 に関するノートをもらう。先は遠いが、近くの論点は非常に明快 になったので、僕もちょこちょこ計算してみる。(ハイエナみたい だ。)平衡状態での有効ポテンシャルは、カノニカル分布の 部分和できまる。その有効ポテンシャルを操作的測定だけできめる ところからはじめるわけだが、はてはて、なかなか変なことが成り 立つようだ。最初の頭のつかいどころとしてよさげなので、 先につながるような理解をしときたく、いじくってみるも、 (いまは)全くみえない。この問題をまじめにとりあげている 論文など皆無だが、(成功すれば)近い将来、必要不可欠になる テーマだと思っている。成功しつつある「力の分割」や「発熱の表現」 もこの話と合体できればさらに大きくなる。しかし、わけのわからん ところできりこんでいくときの林さんは強いな。

どうも蔵本退官記念論文を Physica D 編集部におくるのに失敗していたらしい。 まだ届かないが、どうなっているのだ?というメールがきたので、2ヶ月 前におくったが、どうなっているのだ?と返事をかいたら、 なにか最後のステップでミスがあったもようだ。うーん。up したあとで、 試験的に編集部からDLできたので安心していたが、そういえば、受理の メールもこなかったし異常だったのかもしれない。そのトラブルの日、 物性研究に掲載された蔵本最終講義の別刷りが届いたので読む。面白い。 僕が退官記念論文の最後の節でふれたことなど、その最終講義でより 明確にかつ劇的に言明されている。最終講義を聴いていたら、論文構成 がかわっていただろう。最終講義で「揺らぎとの決別」という表現で 丁寧に紹介している論文は、退官記念論文のでだしにつかわしてもらい、 最後の節で「新分野創造への転回点」と位置づけた。僕は、この論文に ついて、蔵本さんから大学院時代に一度も聞いたことがなかったし、 議論したこともなかった(はず)。不思議な気がする。なんというか、 いつまでも手のひらの上、、という感覚か。

2月6日 (日) 

FDT の証明は、時間依存応答関数を定義する probe 場をいれたうえで、 局所詳細つりあいの条件から出発するのがもっとも簡単である。 (* probe 場が詳細つりあいを破る状況を考える場合も多いので、 ここは「局所」でないといけない。* 局所詳細条件をみとめるかどうかは 論点の切り離し。)ところで、時間相関関数と時間依存応答関数の差を 書き下して、そいつが平衡状態でゼロになる、という、愚直タイプの 簡潔な証明ができないか、というのは前から気になっていた。

できた。その差は、時間反転に関して符号をかえる「ある綺麗な量」 でかけるので、平衡状態における平均値は(詳細つりあいにより)ゼロ、 という論旨をつくれる。昨晩からちょこちょこやって、朝にノート を書いた。いうまでもなく、HHS からすぐに証明できる定理のひとつである。 (わかれば証明の手数はすくないが、わかるまでにちょっと時間がかかった。 11月後半の最初の試行では失敗した。)

もちろん、平衡条件下で FDT の別証明ができることはおまけで、問題は、 非平衡条件下で、このFDT破れの表現を「どう使うか」あるいは「使えるか」 である。式をにらんで、ぼーと考える。そんなすぐにはおりてこない。

月曜までにしないといけないことをだだだーとやった以外は、 このノートを書いたくらいで、基本的には休養日にした。 今週もハードな毎日が続く予定になっており、 体調調整日をいれた方がいいと思ったから。

2月5日 (土) 

休養にあてるべきだが、外は寒そうなので、こたつでうつらうつらする。 HHS 論文で導入した FRE に少しづつなれてきて、今まで計算できなかった ことが議論可能になったことが次第にわかってきた。実際、原田さんは 超人的にノートをつくりつづけているようだ。しかし、射程圏内と想定 される問題群が増えるにつれて、正直、めんくらっている。

原田予想とよばれた美しい定理を提示するレター論文(Harada-Sasa)は、 予定どうり、今月中公表にむけて調整中である。いま、徹底的に「みかけ」 にこだわって議論している。定理をどの時点でだすのがいいか、数学 の証明を読むのに抵抗を感じる人にもインパクトを与えるには何を どうみせたらいいか、証明の本質を簡潔に示すには何をどこまでみせるか、 美しさ以上の(現時点の)意義として何をどこまでかくか。。

FDT が非平衡条件では成立しないという自明なことが、非平衡状態の考察を するときには、物理的なことでも、実際の計算上でも、大きな障害になって いるので、FDTにかわる「使える何か」をあれば便利だぞー.... という ことだったのだろう。ただ、僕にとってのこの課題のはじまりである昨年 7月上旬の時点では、そういう意図が積極的にあったわけではなく、 「FDT がないと力のわりあてすらできないのはおかしいから、まず力の わりあてを決める条件をみつけよう」くらいだった。結果としては、 その問題設定はわるくなかった。勿論、林さんの神がかり的な発見とか、 原田さんの直感をはるかに超越した予想とか、理屈をつなぐだけでは どうにもならないことが重なったのがもっとも大きいのだが。

2月4日 (金) 

睡眠不足のまま午前の仕事があるので、連日のアリナミンV導入。 こりゃあかん。効きすぎ。平時はもっと弱いものにしよう。

今週、審査や所用のあいまに、Harada-Sasa 論文草稿の議論、 Kawasaki-Sasa 論文改訂版の議論、Hayashi-Sasa 論文改訂版のしめ などをおこなう。

2月3日 (木)

朝、あまりに疲労感を覚えるので、アリナミンV導入。 集中講義以外でつかったのははじめてだが、効きすぎた。 夜、全然眠くならないので、遅くまで仕事をする。

2月2日 (水)

本郷で審査。疲れがたまっているのではやくねる。

2月1日 (火)

非平衡状況下の粒子間相互作用をめぐる話が、なかなか楽しげになってきた。 昨日、林さんがもってきた「問いかけ」が自然にみえたので、具体的にわかる ことをつぶしていくことにする。それを考えていると、先週の Harada-Sasa の知見などと自然につながっているように見える。ひとつの知見が別の問いに 関わっていくのは楽しいではないか。

とうとう、清水さんの影響で、b-mobile を買ってしまった。早速、 帰りの電車の中から、議論の余波で考えていたことをmail でうった。 ちょっと速度が遅いが、すごいな、、、と思ったが、よく考えれば、 メールとネットだけなら、携帯からメールをうっているのと同じか。 (勿論、大学の計算機にはいって計算もできるし、パソコンで書いた 文書をすぐに転送することもできるので、携帯とは違うはずなんだが。。。)

1月31日(月)

時間相関関数をフーリエ変換するとスペクトル密度がでるのは、 学部時代に勉強することであるが、そのときの規格化は煩わしく て1、2年すると忘れてしまう。で、必要があるたびに再計算 している。今日はその日だった。

万が一、「規格化の煩わしさ」の経験がないなら、時間的に揺らぐ 量の時間相関関数をフーリエ変換したものは、「何の」絶対値の 2乗の期待値と等しいのか、求めてみよう。Wiener-Khinchin  から一発!と豪語する人ほどこけている...ように思う。 物理として深いわけでも面白いわけでもないけれど。

先月の日々研究