日々の研究

日々の研究(リスト)

9/30 (月)

朝、事務仕事。13時からSSTに関連した実験をやってれるかもしれない人に 背景や関連事項を100分くらい説明しまくる。みきちゃんと学位論文の内容に 関して議論をしたあと、15時からレオロジー系の履歴依存性に関する中原実験 の理論的叩き台づくりにむけての議論をする。最近、布団にはいってからは、 この現象を考えることが多く、今日にむけて3通りの叩き台の方針を考えてきた。 つめるべきところを整理する。夕方、林さんと論文掲載データのうちあわせをする。 おっと、僕の方が遅れはじめてきた。土曜日に和田君に送った和田ノートの 論旨整理のメモに関して、僕に考えおとしがあることを和田君に指摘され、 電話で話しをする。帰宅するとさらに示唆的な例題計算がおくられてきた。 これをいかして、明快な計算にしようと手を動かすが、うまくいかない。 積分の漸近評価は苦手ではないのだが、まだ癖を見抜けない。 夕方、田崎さんからおくられてきたeditor への手紙などは電車の中で読む。 内容はうちあわせたとおりだが、あいかわらずうまい表現だなぁ、と感心する。

ハミルトン系+非平衡 に関して、非平衡境界部分の設定を書いたが、なるほど 素朴にやると、境界付近に嫌な兆候がみえる。対象とするハミルトン系の癖を リアプノフ解析以外にしらべておこうと緩和特性を調べておく。なんじゃこれはー... というところで、明日につづく。

9/29 (日)

朝、宿舎の除草。

昼、論文改訂。

夜、10日ぶりに「ハミルトン系+非平衡」の叩き台にもどる。ハミルトン系の部分 がやっと終了。リアプノフスペクトルが綺麗にみえると安心する。(エネルギー保存 は当然確認済だが)、測度保存を確認できるし、力学系の雰囲気がわかるのもよい。 厄介な非平衡部分のデザインを歩きながら考えていたのは遥か前なので、考えていた 方針を忘れてしまった。

9/28 (土)

ちょうと1週間前の和田ノートの論旨整理を考える。今の計算でいえていることと 期待される予想およびその予想を導く仮説を明確にしないと混乱するからである。 論旨整理の案をつくってメモをおくる。

論文草稿改訂。

9/27 (金)

朝はやくから事務的な仕事を一挙にこなすつもりだったが、いくつか積み残した。

夕方、第3者を説得するのが簡単ではない長距離相関とSSTの整合性の問題について、 田崎さんと20分くらい電話で話しをする。本質的なレベルでは難しい問題なので、 2、3日でどうなることではないが、話しをしていると描像が少しづつみえてくる 気はする。叩き台をさわりながらでないと進歩しないだろうが、叩き台づくりも ストップしたままだなぁ。

9/26 (木)

KISSが今日からはじまる、ということを昨日しった。佐藤氏と少し話しをして、 本郷の山田さんのセミナーにいく。半年前に聞いた「一本の軌道で乱流統計を 再現する」話しだが、常時刺激として頭においときたい。実際の3次元乱流で どうなっているのか、、想像するのはすごく楽しい。帰りのバスで再考して、 セミナー中で述べた予想はおかしいかなぁ、、とまた混乱する。具体的な研究 としてさらに進展させたいが、今のところさっと手がでる問題ではない。

夜、はやく就寝。布団にはいって、中原さんの実験に対応するモデルを真剣に 検討しはじめる。(中原さんが凄いいきおいで実験結果をだしてくれていること が刺激になった。) 朝、起きる頃には、モデル第0案の骨格はできてきた。傍観 しててもはじまらないので、とにかく、叩き台をつくる。

9/25 (水)

朝、論文草稿をいじくる。3時から佐野研とささ研との合同ミーティングがはじまる のに、正午現在、まだ明確な準備ができていない。まえまえから、遊んでみたいと 思っていた題材なので、いい機会なのでうまく生かしたいけれど。

レーザートラップをつかった実験で非平衡の大事な性質を議論できるかどうか。 「揺らぎの定理」や「Jarzysnki 等式」を検証したという実験論文が Scienceや Nature に掲載されたことがひとつのきっかけになった。レーザートラップの機構 や測定方法などの初歩的なことから聞いた。

理論には、数学的な論理演算の部分と物理の仮定の部分がある。物理の仮定の部分 の検証(反証)は、実験でないとできない。(他の理論との整合性から攻める、という 理論的な手はあるが。) その仮定が一般的なものであれば、検証(反証)は重要になる。 非平衡揺らぎに関しては、(i) 詳細つりあいが破れているが、(ii) 局所詳細つりあい がなりたつ、 というのが理論ならdefalutで前提にする部分する非自明な仮定 なので、その仮定の真偽と直結する命題を問うのが第一歩かもしれない。 「揺らぎの定理」を議論するなら、そういう道具として使うべきである。 (先行研究は、そういう視点からすると、こけている。)

9/24 (火)

ばたばた。教務、学位審査、、、何かおとしているような気がする。途中、 大槻君から夏休みの宿題「ボルツマンから流体方程式の導出」を聞く。答えを だすだけなら本に書いてあるのだが、物理の描像と計算の方針を合致させ ないと本当の理解にならないので、至る所で中断して考え込んでもらう。 [何が展開パラメータになっているのか;何と何の時間スケールの分離が必要か; 各々の時間スケールでどういう物理がおこっているのか;各々の展開次数で どういう物理がおこっているのか など]。

帰り間際に田崎さんのノートがくる。driven lattice gas の熱力学(SST)のまとめと 強外場摂動のデモだが、強外場摂動の計算結果が僕のとちがう。計算方針も微妙に 違うが、同じ結果を与えるはずであることを電車の中で確認する。ミスの少ない 田崎さんがMathematicaをつかい、間違いだらけの僕が手計算なので、どちらが あっているのか明らかにも思えたが、僕はすでに一回まちがえているので、 3度目の計算を田崎さんの方針でやってみる。自分自身の2度目の計算と 一致したので寝る。

10年程前、とある摂動計算を検算もかねて、Mathematica と手計算の両方でやった ことがある。一致させるのにえらく苦労したのだが、間違っていたのは Mathematica (の使い方)だった。

9/23 (月)

論文書き。説得力をもたせるにはまだまだデータが足らない。

熱力学、採点終了。同じ教官の講義と試験をうけているのに、クラス間格差が 大きいということは、教官の影響より試験対策委員の影響が大きいということか。

9/22 (日)

朝、長距離相関とSST に関するノートを書く。「長距離相関とSSTは同じスケールで 共存している。」というのがもっともらしい、と思いはじめてきたのである。証拠が 揃っているわけではないが、全てがまーるく収まるにはこれしかありえない気がして きた。数少ない実験データの見方とか完全に狂っていた。

まずは、証拠あつめからだ。拡張された熱力学関係式だけでなく、拡張された揺らぎ の式、非平衡特有の長距離相関、これらを全て仲良くおさめてみせる。次の半年の課 題として、具体的な計画を考える。気分的には楽しくなってきた。

driven lattice gas の悩みはふっとんだ。もともと変てこな時間発展をするモデル なのだから、揺らぎの式まであうことを期待するのがおかしいのだ。それよりも、 どういうクラスのモデルだと揺らぎの式を期待できるか、、という知見を得たの が大事なのだ。拡張された熱力学関係式は、原始的なものだから、よほど変な モデルでないかぎり成立するのが普通である、という認識を得たのは重要な成果 だろう。境界の運動論的設定はおそろしく難しく、モデルで考えるときは問題を 切り離すべきだ、という知見も重要だった。これだけのことを得たのだから、 driven lattice gas よ、さようなら。(論文は書くつもりなので、そのデータ あつめだけはやるが。)僕にとってはちょうど半年のおつきあいだった。

9/21 (土)

朝、和田君のノートを検討する。期待どうりの結果がでているので、技術的 なところを丁寧にみる。まともに扱うのが難しい部分の処置をどうするか、 という箇所がひとつだけあって、最低限の辻褄あわせの論旨を考えてコメントを送る。

このノートが刺激になって、ハミルトン系+非平衡、driven lattive gas, fluctuating hydrodynamics, 長距離相関とSST....これらの絡みを終日考え込むことになった。 夜、寝るころには、風景がはっきりみえてきた気がする。

9/20 (金)

いかんことがふたつ。

その1:強外場摂動で揺らぎの式が成り立つ、といっていたがどうも間違いの ようだ。パンパンとやってしまったところを丁寧にすれば、時間発展ルールに 依存して差がでる。学会のポスターで嘘をいってしまった。すいません。時間 スケールに比をつけたメトロポリスだとだめ。時間スケールに比をつけた 熱浴法だと \beta J の1次までは成り立つ。Beijeren - Schulman の(物理的 な解釈は苦しい)モデルだと成り立つ。もっとも物理的だと思っている対称ルール の強外場極限だと「たぶん」成り立つはずだが、具体的な計算で示すのは困難 である。これらの計算間違いの可能性もあるが、どういう風に考えたらいいのか 悩むところだ。(数値実験では、まずまずの精度で成り立っているのだけどなぁ。)

その2:9/15に 「気合いをいれてK-Gをfluctuating hydrodynamicsの範囲で 考える。等温非圧縮流体のずりでは、運動量の長距離相関がなく、圧力の非解析性 もでない、ということで僕の内部では決着する。」と書いたが、同じ設定での 詳細な計算ノートが和田君からおくられてくる。K-G がでてるじゃないか ! 細かい検討をしたいが、display の上から読むのは苦しいので、娘のWindows パソ コンにpdfを添付ファイルとしておくってもらうことにした。普段はうっとうしい windows の添付ファイルだが、windows 同士だとなるほど便利だな。acroread を たちあげたことを意識しないまま印刷してくれる。

9/19 (木)

朝、昨夜の計算が気になったので、分布経由の計算との対応を丁寧にみる。今日の 範囲では、昨夜の計算が正しく、先月の計算は早とちりをやっていた。しかし、こ の早とちりは、計算ミスというだけでなく、物理として重要な問いをなげている気 がする。本当なら、面白くなってきたじゃないか。とにかく真実をつめよう。

午後、日大の中原さんを訪問する。中原さんがもっている、レオロジー系の記憶/履 歴に関する、派手で学問的にも深い(未公表の)実験結果を直接みながら考えよう、 という企画だった。そもそもは、M1の中村君との会話で、「そういうことに 興味があるなら、こんな面白い実験がある」と思い出したのが企画のはじまりだった。 残念なことに中村君はこれなかったが、林さんと大槻君が一緒に参加する。

楽しかっただけでなく大きな刺激を受けた。僕はまぜたり手で触ったりの他は腕を 組んでみていただけだが、林さんと大槻君は手を動かして対象を実際につくってみ たし、途中から参加した(学習院の)小松君は、実験に関する鋭いアイデアをだして いた。理論の方針を考えようとしたが、よいアイデアはすぐにはでない。機は熟して いると思うんだけどなぁ。

9/18 (水)

朝おきたら、ハミルトン系+非平衡の問題設定がおかしい、と突然思いはじめた。 それに頭をとられてしまい、あれこれ悩んで、当初の計画をすこし変更して議論 をすすめるところで落ち着いた。

強外場の摂動でSSTを議論するのは、学会のポスターセッションでこっそり紹介 したけれども、熱力学関係式だけを議論するなら、分布をもちだす必要がない、 と田崎さんに指摘されたのがちょうど1週間前だった。(僕は、揺らぎとの関係 で眺めるのが好きなので、平均量だけで閉じさせる方向に頭がいかなかった。) 既に、田崎さんも計算したらしいが、分布経由でもとめたものと一致しないと 気持ちわるいので、夜中にばたばたばたと計算すると、、、前に計算したのと 一致しないなぁ。 論理的に一致しないとおかしいものなので、はてさて。

9/17 (火)

間に人を挟む事務的な仕事は、流れがとまったときに数倍困る。時間も恐ろしく無駄 になっている。苛々しながらも、気を鎮めて、プログラムを書く。考えたいモデルに 対して4次のシンプレクティックの時間発展でエネルギーが精度よく保存して動くよ うになる。時間スケールなどの振舞を頭に入れるために、諸量を測るのだが、揺らぎ のスペクトルなどの基本的な量の前に、悲しい性でリアプノフ解析を先にやってしま う。あれ、カオスになってないな。このモデルってカオスにならないのか... と もたもたしているところで時間切れ。注意深く境界で非平衡性をもたせて熱伝導状態 をつくる予定だが、バルクはカオスの方が気持がいいからな。

夜中に mail を送ろうと思ったら、計算機の具合がおかしい。何かのfile がない、と メッセージがでている。root に助けてくれーと mail を送ろうとしたが、その mail もひっかかかる。。そうだ、林さんに root に転送してくれるよう頼めばいいや、 とmail を書いておくったが、そのmail もひっかかった。そりゃ、そうだ。ぼけ ですな。

9/16 (月)

朝から深夜までひたすら採点をする。やっと試験の素点つけまでおえる。 レポートの採点等は後日にまわす。

9/15 (日)

名前しか知らない人から送られてきた preprint をよむ。Hatano-Sasa を正しく 理解しているのは嬉しいが、新しい主張と称するものの意味がみえない。さて、 どうコメントしたものか..。

気合いをいれてK-Gをfluctuating hydrodynamicsの範囲で考える。等温非圧縮流体 のずりでは、運動量の長距離相関がなく、圧力の非解析性もでない、ということで 僕の内部では決着する。(考えおとしがなければだが。) 保存量があって詳細つりあい が破れて異方的だから、長距離相関があるのが一般的だが、ガイリイ対称性という 特殊な事情のせいで長距離相関が消えるように思う。つまり、K-G の結果は 間違っている方に賭ける。 推測だが、K-Gが原論文でミクロから多体効果を 考えて発散を議論したときに、ガリレイ対称性を正しく考慮にいれていないので ないか。この手の扱いでは、対称性からくるダイアグラムの恒等式を最初 に抑えた上で、多体効果を考えないと、間違った結果になるのはよくあることだし。

ただし、K-Gのナリオである、保存量の長距離相関由来の発散と非解析性という のは、とっぴなものではなく、例えば、熱伝導では実現している可能性が高い。

9/14 (土)

終日論文書き。最後までひととおり殴り書いた。長距離相関に触れないわけには いかないが、そのあたりはデータも足らないし、論旨展開を悩んでいる。そこを 除けば大きな構成に悩むことはない。既に Letter にはきつい分量になって いるが、何とかしめて Letter にしたい。(regular paper は林さんの K論 で。)

9/13 (金)

研究再開予定日のはずなのに、まだいくつかの仕事がおわっていないせいか、 さっと研究モードに入れない。ハミルトン系+非平衡境界をやるべく、 昔書いたプログラムを発掘するが、時間がかかってしまった。 最初から書いた方がはやかったかもしれない。

9/12 (木)

学会終了してすぐに、昨日1昨日と朝6時前に起きていたので、さすがに 疲れてきた。時期的によい機会なので、次の半年でやりたいことを具体的 に書き下す。午後は、実質的に休養。

9/11 (水)

朝、会議。午後、院生と少し話しをして学習院へ。田崎さんとdriven lattice gasの 話しをして、小松君とハミルトン系+非平衡の話しをする。

「ゆきじ」という人の日記によると、僕が彼女の夢にでてきたらしい。あったこと のない人の夢にまで登場するのは光栄なことだが、僕が典型的な物理学者のイメージ に近い、というのは、怒り出す物理学者がいそうな気もするが。。。

語感的には、グループ内の典型的な要素とは、そのグループを代表するような要素の ことである。ところで要素に「癖」があると、グループを代表することに反対を唱え る人がでるので、"typical" なものは、癖のないことが要求される。そして、それが "typical"であるためには、癖のない要素が圧倒的多数をしめないと意味をなさない。 つまり、「要素 a が集合 A の典型である」というとき、要素 a に癖はなく、同じ ように癖のない要素は集合Aで測度1を占める、ということになる。例えば、01列 全体の中で"typical" な数列は、ランダムな数列に他ならないのである。 (ランダムネスって面白いな、と思った人は、昨年の大学院講義の講義ノートweb公開 部分を参照。)

9/10 (火)

朝、会議。昼、スピングラスのカオスをだだーとdown-loadする。磁場や結合定数 の変化に対するのもあるやん、というかそっちが先のようだし、温度カオスと違って、 「あるなし論争」はないようだ。自分なりのイメージが持てたので、各論文の趣旨は すぐに頭にはいる。しかし、これだけ明確に構造不安定性が理解されているのだった ら、Kurchanらの FDT との関連をどう捉えているのだろう? みている量が違う、 といえばそれまでだが....。 夕方、会議。

9/9 (月)

学会4日目:「温度カオス」という言葉は2年前くらいから学会のたびにちょく ちょく聞いているが、やっとイメージとしてわかった気がした。講演者の福島さん は「言葉が適切でないかもしれないですが、、」といっていたが、任意に小さい 温度差に対して、系の大きさ無限で状態重なりがゼロになるのが、転移温度以下 のかってな温度でなりたつのだから、持続する不安定性という意味でカオスという 表現は悪くないと思う。ただし、軌道不安定性を構造不安定性に、時間を空間に よみかえので対応は直接的ではない。スピングラスだけでなく、色々な問題と も関係する気がするので、関連論文を一挙に down-loadして眺めてみるかな。

9/8 (日)

学会3日目:川崎さんの招待講演は、「非線形性による尺度干渉がもたらす発散と その処理の成功例をふりかえって、、」と要約される。そのもっとも大きな成功例の MCTは、計算だけでなくて物理の見方が大きく関わっているのである程度の納得は できるのだが、K-O や K-G は(しんどい)計算を越えた描像がみえない。(また当然 だが、成功だけでなく、失敗もある。) 完全には制御された計算になっていないに もかかわらず、非自明な予言をすることに凄みがあるのだが、理解の筋をうまく つくるのは難しい。例えば、発散の処理によって「いつも」非解析性+有限に なるとは限らないと思う。そのあたりをどう考えているのかを、質問で尋ねたつもり だった。答えがすぐにでるような問いかけでもないし、納得したわけではない。 (講演の質疑でなく懇親会あたりだとここから30分くらい続くのだろうが。)

金君のやろうとしていることに関して早川をまじえて細かく議論する。熱浴と非平衡 系の接触というプラクティカルには「モデル」として扱われている部分を真面目に考 察しようという問題で、非平衡系の温度について力学レベルから議論すること になる。微妙な問題なので設定レベルから悩ましいが、楽しい展開のありようを あれこれ考える。

夜、十何年ぶりに創始者によるシュレーディンガー音頭をみた。感動ものだ。

9/8 (日)

学会2日目:ほんの少しの時間だけ(林さんのスペースをわけてもらって)ポスター 発表する。説明しながら、エントロピーが宙にういているのがさらに気持わるく思 えてきた。午後の林さんの口頭発表は、堂々と落ち着いていて、内容もプレゼンも 上出来だった。

夜、九大の川崎君が僕の日記で紹介した問題(cf. 02/06/27)を解いた、という。その 解法は、多重尺度法でも、標準形理論でも、イリノイRGでもない、「ちょっと恰好 いいもの」だった。その路線は僕もかってトライしたが形にならなかったものでも ある。この問題は易しい練習問題の部類にはいるが、色々な理論の関係を模索する 叩き台にはなるので、時間をみつけて川崎君の解法と既存のものとの関係を探って みよう。

9/7 (土)

学会1日目: 臨界流体のピストン効果の実験をはじめて聞いた。帰りの電車で 大信田君と話しをしながら状況がすこしわかってきた。それでも微妙な点がいく つかあるので論文を読んでみよう。部屋を迷ったので、大信田君の講演は途中から になった。後で手短に聞いた限りでは、僕が一年以上前から気になっていた点が クリアーになっている気がした。次の問題は、こういう枠組をどう使う か(使えるか)、、ということになる。日大の中原君をみかけたので、今月中に 会いにいく約束をする。彼の実験を公にし、その理論化を考えるのが、レオロジー 系における記憶の問題を考えるのに、まっとうで楽しい道のような気がする。

9/5 (木)

ばたばた。明日から月曜日まで愛知にいく。

9/4 (水)

大学院口述試験。

9/3 (火)

多忙なため臨時にホテル泊。ホテルでK-Gの再導出の論理の整理をするも、 混乱がのこる。

9/2 (月)

熱力学の定期試験:時間内で自分が完答できないのを出してしまい、試験中に訂正 する。誤植もあったし、よくないな。登録している1年生の9割が受験した。ざっと みた限りでは、まずまずの出来のようだ。

小さい外場のデータをとりはじめるが、何かおかしい。

先月の日々研究