日々の研究

日々の研究(リスト)

応用解析tutorial・冬の学校 2002年1月7日-1月11日 京都・京北町

11/30(金)

統計力学の講義: ギブスのパラドックス。(i) N!って本当にいるの? (ii) 区別す るって何 ? (iii) 量子力学は全てを救うか? という論点を明示して、個人的意見 を表明した。

明楽さんのセミナー:量子ホール効果崩壊後の流体記述。この非平衡相転移って、 流体記述的なものなのかなぁ。素朴なエネルギー収支の勘定で、散逸状態が生じ る、、というので尽きるのか。 なんの根拠もないが、もっとこう違う気もする のだが、無知故の期待かもしれない。

高等研の報告書に、ずり系SSTでの "thin system" をつい書いてしまったが、 "thin system"の条件がおかしい、ということを田崎さんに指摘される。確かに おかしかったので、正しい定義を考えていたが、すぐにわからなかった。時間 切れで、その辺りは言葉でごまかして書いて提出する。そのうちに、ちゃんと 考えないといけない。

11/29(木)

疲れがとれないままKISSと大学院講義。(経路揺らぎのエントロピーと状態揺らぎの エントロピーの一般的な関係を示す。) 不等号の向きは違うし、等号でつなぐ べき式が一行とんでいるわ、... ミスだらけ。さてと、会議にいかねば。

11/26(月)ー28(水)

九州大学集中講義。僕にとっては有益だったが、(いつものように)色々と失敗も あった。

数学科の石井豊さんに、首藤・池田の量子トンネル現象の数学的研究のノートを もらったので帰りに読む。すぐに理解できるものではないが、ああいうのが数学 で議論できるようになったのか、、というだけでも面白い。

11/25(日)

fluctuating hydrodynamics への Hatano-Sasa の適用、というのは何度かやって どうもすっきりしないままだったので、この機会にもう一度整理する。(εくらい 進化。) 形式的には、「維持発熱(=維持エントロピー生成)」をうまく定義すれば、 定常系での第2法則を得る、ということでしかないが、やっぱりその「維持発熱」 は意味ありげだ。そのあたりを正しくこだわると、結局、Sasa-Tasaki -- 揺らぎ の理論 -- fluctuating hydrodynamics -- Hatano-Sasa という感じでつなげない といけない。今の段階では、揺らぎの理論もはっきりしないから、まだ全体は見え ない。逆に、そういう全体をみることで、部分的な問題設定ができるかもしれない。 。。などと考えていると、講義の準備とはまったくかけ離れてしまった。

維持発熱のもっともらしさを(すくなくとも形式レベルで)納得するには、今週の大学 院講義で喋る内容まで到達しないといけないので、集中講義でどうやればいいのか 悩む。結局、いきあたりばったりになってしまうかな。

11/24(土)

集中講義の準備。九州初日は、前半は(L-Yを中心にした)熱力学で、後半は統計力学 の基礎に位置付けられる問題を議論をする予定。この議論は、エルゴードがどうした こうした、という技術的なことを消化することが問題ではなく、何が問題かを理解す ることが問題なので、非常に難しい。僕も油断するとすぐにぬけてしまうので、頭に 一度loadしておく。

その後、高等研の報告書の草稿を仕上げて田崎さんにおくる。この手の和文報告書 は、どれだけの人がみるものかわからないが、最低限の責任は果たさないといけな い、と妙なところは律義だと自分で思う。ただし、流体力学からみたSSTの問題意 識を書いたのははじめてだから、自分の頭の整理としても意味があった。(英語 version をつくって、preprint server にのっけとけばいいのだろうけど、パワーがない。)

その後、とあるレポートを書き殴ってmailで送る。九州2日目と3日目の準備 をしないといけない。だいたいの構想は固まっているし、資料も(たぶん)ある はずだから、それらを整理するだけでいいのだが、疲れたので明日にして、 以前として気持がわるい長距離相関でも考えようか...

11/23(金)

長距離相関。手を動かしてみたが、1/r^{d-2}はピンとこない。1/r^d より深い気が する。遠いものから順にということで、来週の木曜日の大学院講義「経路ゆらぎの エントロピー(その2)」の準備をはじめるが、もうひとつ形式論から脱却できない。 これと もうひとつ別の形式論「SST fluctuation theory」をあわせて考えたら、物 理的なものになる予感もするが、来週までには間に合わない。

集中講義の準備はまだその気がわいてこない。トラペとノートでも並べて、気分を もりあげることからはじめよう。

11/22(木)

非平衡定常系の長距離相関をみるだけなら、(既に論文で議論されているとうり)、 fluctuating hydrodynamics の記述で十分である。その定性的な振舞は、次元解析 レベルの計算だから、暗算で議論できるはずで、電車の中とか歩いているときに、 ときどきやっている。1/r^d の方は瞬間だが、1/r^(d-2)の方ができない。 紙と 鉛筆をつかえばすぐにできる計算だろうけど、おかしいなぁ。観念して今晩寝る まえに計算しようか。

そんなことを頭の中でいじくっていると、ノート「DLS from SST fluctuation theory」を検証する道がちらちらしてくる。こちらは、当面、手を動かさない。 来週とさ来週は(僕の)集中講義なので、その間に熟成させよう。

来週月曜日からはじまる九大での集中講義の 日時、場所、交通、講義要旨をwebで 確認する。講義内容の大雑把なところはだいだい決めているが、具体的な講義構成は この連休でいっきにやるので、ノートやらトラペやらを大量にもってかえらねばな らない。(たくさん準備はしておくが、講義はいきあたりばったりで、だらだらや る。長時間 high-speed でやるとしんどいから。)

大学時代の友人 と会うこと にした。

11/21(水)

津田さんの集中講義3日目。神経伝達の H-H モデルをめぐる議論。K^+が早く緩和 する場合、反応系が定性的に異なり、(gap junctionに相当する)local couplingの 導入で、時空カオス(たこおどり) になる。ここまでは、ノーマルな話。津田さんは、 この時空カオスを「スパイク同期による情報処理」を多面的にさせる「裏の動力学」 として位置付けたいらしい。そんな都合よくいくものか?と思うが、そうなったら 面白いことには違いない。

11/20(火)

津田さんの集中講義2日目。部屋が寒い。暖房が壊れているようだ。脳の生理学的 知見から出発し、確率をふくむ力学系の多体問題としてモデル化し、新鮮な問題 設定とそれに対応する示唆的な結果の紹介がふたつ。 モデルの最小化と機構の抽 出をやれば、脳と関係なく、多体力学系としても面白いと思う。(そういうのりは津 田さんにはないけれど。)

津田さん本人にも伝えているが、津田さんの書いたものはよろしくないことが多い。 しかし、津田さんの研究への取り組み方には好感をもっている。「脳に興味がある が、脳の理論的研究は難しい。」という誰でもいえることを踏まえて、少しでも非 自明で健全な前進をしようとする心意気は伝わる。

力学系は常識だとして、脳の生理学と数学をいったりきたりする講義は、学生には つらいものがあるかもしれないが...

11/19(月)

津田さんの集中講義。概論と猿の認知実験。部屋が寒かったせいか、体調不良が ぶりかえしたので講義終了後帰宅し、早々に寝る。

11/18(日)

カレンダーをみると、今日、国際高等研の報告書の原稿をかかないといけない。

11/17(土)

昨日、DLS vs SSTに関して議論した人たちに、ノート「DLS from SST fluctuation theory」を送った。いくつか感想が届いたが、その中に

「SST揺らぎの理論の仮説として掲げているものは、もっともらしくはあるし、自然 に定式化されるはずだが、それをするのはいまのところ野心的に過ぎる。」

というコメント(= 僕が適当に要約した) があった。その感想には、

事によりて、濃き、淡きを知るべし。(世阿弥「風姿花伝」物学條々)

というメッセージが添付されていた。

僕自身の方向性はきまっている。今の時点では、叩き台が残ったことが大事なこと である。しかし、思い付く範囲で考えれることは考え尽くしたから、当面、形式 論とつきあうことはない。次にやるのは、泥沼戦である。もっともらしい体系まで 絞ったのだから、DLSなんか忘れて、数値実験や摂動計算による検証を考える。そ の格闘の中で、もっともらしかったものが幻想にみえてくるかもしれない。微調整 が必要かもしれないし、根本的な変更が必要かもしれない。うまくいけば、だんだ んと正解がみえてきて、理解がふかまってくる。しばらくは、どういうモデルで何 を計算すればいいか、という点をぼーと考えることになる。機が熟したら、一気に 計算することになる。機が熟さないと静かに沈没だし、機が熟して計算することに なっても事態が収束しなかったら沈没になる。

11/16(金)

統計力学の講義は、準備に手間取ったわりにもうひとつ。どうも難しい。 その後、体節形成時での遺伝子発現の Turing 機構の実験的証明のセミナー。 面白かった。しかし、Turing 機構による生物の理解を声高らかにいわれる と抵抗を感じる。その実験でつかった、にわとりの卵は、にわとりにしかつ くれない、という事実にこそ、僕等が理解していないことがある、と素朴に 思う。「生物らしさ」が遺伝子自体にない、というのはもっともだが、その 対案として主張される「生物らしさ」が陳腐な機構の言い替えなら、もっと つまらい気がする。それでも、遺伝子発現のTuring 機構 というのは、将来 に向かって示唆するものは大いにある。おそらく誰もが漠然と思うことだろ うし、今後、こういう研究は増えそうだ。僕もそのあたりで問題設定をした いと思っているが、具体的なところまでいかない。

化学ポテンシャル差で駆動される simple exclusion process の場合の相関関 数の減衰の仕方が 1/r^{d-2} (for d \ge 3) である、という Spohn の古い研 究を田崎さんに教えてもらった。てっきり、1/r^d が普遍的だと思っていたの が、反例があるらしい。 Spohn の論文をみたが、さっぱりわからない。長距 離相関のことをまじめに考えるつもりで、いくつかの文献を再読する。少し誤 解もあって、混乱中。

11/15(木)

歩きながら...。ノート「DLS from SST fluctuation theory」の論旨が正しいとし よう。すると、rate function の計算からさらに踏み込んで、平衡系の簡単な有効 ハミルトニアンを代入すれば、相関関数の非平衡補正のleading term を計算できる。 (ただし、Ψ=0の系。) 非平衡系の相関関数は、(臨界点と無関係に)、常に1/r^d でゆっくりと減衰することは既知なので、それをきちんと弾きだせば、「仮説」の 理解が不十分でも、前にすすんでもいいような気がする。 明日の講義の準備が おわったら、やる時間がとれるか?

11/14(水)

咳がでるものの、体調はだいぶ回復した。明日の大学院講義「経路ゆらぎのエントロ ピー(その1)」の準備をする。Onsager-Machlupを平衡ゆらぎに限定せずに議論する。

ノート「DLS from SST fluctuation theory」を少し加筆する。もう骨格がかわる ことはないだろうが、明日の夜に全体をみなおす。最終的には、SST揺らぎの一般 論として、SSTだけから示唆されない非自明な(美しい)仮説を加えないといけない、 ということに落ち着いた。SSTからくる論理で閉じなかったので、完全にはずして いる可能性もあるし、開いた部分が他のものへとつながっていったらより楽しくは なる。

11/13(火)

昨夜、次女が泣き叫んだこともあって、途中から寝れなくなった。体調がさらに悪化 したので、定例会議も欠席して休養する。ノート「DLS from SST fluctuation theory」をすこしいじくる。「期待」と「仮説」を同じレベルでかくのでなく、仮説 群を明確に分離した論理構成にする。仮説群に一般性があるのかどうかはまったく わからない。

11/12(月)

Texで清書をしたおかげでノート全体をみわたせる。少し印象が違ってきた。

最近、電車の中では、前の人も右の人も左の人も、咳をし、鼻をすすっている 状態が続いている。ついに僕も仲間入りしたので早く寝る。

11/11(日)

ノート「DLS from SST fluctuation theory 」をとりあえず書き終る。表面的には、 SSTのもっともらしい揺らぎの理論から出発して、DLSに 到達しているようにも見える。しかし、11/4以来、実質的な進歩がなかった ので、数学的にも物理的にも不完全なままである。熱力学を理解しないまま微 分形式をふりまわして熱力学の演習問題を解くような形式的な議論が残っている。 このノートを日々すこしづつ改訂しながら、週末に何人かの人におくることにしよう。

11/10(土)

100%の理解になっていないが、とにかくノート「DLS from SST fluctuation theory」をtexで書きはじめる。思ったとうり途中でつまり、説明の仕方や構成を なんども修正する。

11/9(金)

木田さんの乱流の可視化は素晴らしいが、見すぎることによって、本質追求から遠 くなる気もする。昨夜、「この5年で乱流統計って進歩あったんですか?」とぶっき らぼうな質問を木田さんにぶつけた。 木田さんにとっては、乱流統計をまじめに考え るのと可視化の両方が好きらしいが、前者を研究するにはゆっくりした時間が必要 だから、いつでもできるわけではない、ということをいっていたと思う。ただ、木田 さんが95年に考えたことの論文は読む約束をしたので、今度あうときまでに読んで おこう。

中野さんの講演ででてきた、乱流(passive scalar)の分布関数に関する Sinai-Yakhot の論文は、一度眺めてみてみよう。

乱流統計の問題と非平衡統計の問題にはオーバーラップすることが随分とある。技術 的にはお互いに影響をしながら進展してきた時代もある。 しかし、Kolmogorovを本質 的なレベルで越えることは簡単でなく、強烈な手掛かりもないようにもみえる。 もちろん、 Kraichman などの成果があったのは承知している。それはKawasaki さんらのMCT と形式的には類似しているが、非平衡統計をつくるために、熱力学からはじめるとい う同じ路線でみると、乱流にも統計の前の現象論を確立させて、そこから統計にきり こむ、ということがあってもいいようにも思う。もちろん、全然違う点もたくさんあ るので、そういう類推がほいほいつかえるわけではないが。

僕の講演では、今井功さんが不思議そうな顔をしながら聞いていたのが印象的だった。 (講演内容に対してでなく、講演者を不思議そうにみていた気がする。)

11/8(木)

凸関数への演算がどうしたこうした、というのは凸解析とかいう話か、と思って、 R. T. Rockafellar, convex analysis (princeton) という本を丸善で買う。記号 にもなじんできたし、どんなものかを知っているのも悪くなかろうから、だだーと 眺める。ほうほう、昨日の新幹線でやっていたことに近いことが「定理」としてあ る。

駅で伸泰と一緒になってTaxiで国際高等研(フォーラム:巨視的乱雑系の力学) にいく。Tsallis統計についてまとまったことを聞いたことがなかったので、 伸泰のreviewは勉強になった。(Tsallis統計が「自然に」ある気は全くしな かったが。) 伸泰とゆっくり話をするのが高等研にいった目的のひとつだった のだが、夕方には帰ってしまった。

11/7(水)

京が寒いのか、今日が寒いのか。佐藤のセミナーにでる。金君の状況を聞く。 摂動解の導出方法に関して意見の相違がないことを確認した。a の計算はまだ 終っていないが、Mathematicaで処置できるところまできたらしい。温度に 関しては、方程式の解の摂動計算とは別の問題であり、解と物理の対応を 作業仮説ですすめるよりしかない。(8/28の日記に書いたように、物理 的にはこれが重要かつ面白い問題だと思う。)

11/6(火)

理屈の上では、数学的な命題は、物理的意味ときりはなして、YES/NO がはっきり するはず。しかし、数学的に書いても真偽がよくわからん命題でも、その物理 的な意味がはっきりすれば、そこから数学的なこともわかることもあろう。 ルジャンドル変換したのちに「ごちゃごちゃ演算し」、逆ルジャンドル変換で もどす、というのは今までやったことがない(と思う)。フーリエ変換なら k-空間で計算して実空間にもどす、、なんて皮膚感覚としてなじんでいる のに、ルジャンドル変換では、物理的にどういうことをやっているのか、 さっぱりわからない。そういうことを実感した。

11/5(月)

11/8(木)から国際高等研で流体研究者を中心にした研究会がある。昨年の会で、 巽友正さんが(相関関数でなく)分布関数そのものを議論しないといけない、という 素晴らしい正論を乱流統計の文脈で主張していたので、それに関係する枕を 5枚 用意することにする。SSTの最終目標は、非平衡定常状態での統計分布を見出すこと にあるのだから、自然につながる枕であろう。(ついでに、Kawasaki-Gunton の 古典もパラパラ眺める。こうした古い話とSSTのつながりも微かにみていて、 何かしようとたくらんでいる。揺らぎの理論がうまくいったとすると、切り込む 道が漠然とみえる気がする。)

その揺らぎの理論は、この1週間が勝負だ。沈没しないことを祈りながら、今日の 格闘を開始する。既に、23:30になっているが。

11/4(日)

(SSTの精神にのっとって)DLSを導くことのできる一般的な公式である、というの が壊れない限り、(公式にいたる論理にとびがあっても)考察を持続できる。 逆にいえば、これが壊れたら沈没である。

昨日も今日も途中沈没しかかった。今日のはかなり大きな揺れで、浸水状態に なっていたかもしれない。今は、持ち直した。(持ち直すたびによくなってきて いるとは思う。) もちろん、論理的にはまだ完全ではない。 大きな問題は一点で、 ルジャンドル変換の形から(かってに)期待している描像にしたがって、式を書き 下している箇所があるのだが、その根拠がはっきりしていない。従って、公式の 一般性に自信をもてない。先週の水曜日に大学院講義の準備として格闘していて できなかったことも、同じようなことでいきづまった気がする。何か大事なとこ ろが理解不十分なままになっている気がする。

夜は、委員会の資料づくり。

11/3(土)

まだ予断を許さないが、よい感じである。「揺らぎの理論の枠組」と「算数で示せる はずの推論」と「物理的な仮定」を分離しながら、整理を続けている。論理の流れは 昨夜よりもさらにしっかりしてきた。

昨夜から予想している公式は、熱伝導系や(一般の)格子気体系やずり系にも適用で きる一般的なものである。理論的に確信できたら、そういう具体的なモデルでの検 証を考えよう。(SSTの検証が先だろうけど。う? まてよ。揺らぎの検証の方が一 般には、やりやすいから、とばして先に検証してもいいか。)

(Ψ=0の)1次元格子気体モデルでは、その公式から直ちに DLS (Derrida - Lebowitz - Speer ) の結果を得るのは、もちろん昨日のままである。 Ψ=0なのでSSTとしてtrivialであるが、揺らぎには long - range correlation という非平衡特有の厄介なものがある。その厄介なものは、SSTを考えることにより、 自然に取り出せる(制御できる)のは非常によい。ずっと夢想していた方向性でも あったし。

11/2(金)

修論だ、講義だ、卒研だ、修論だ、会議だ、と一日中走って、疲れはてた。 寝ようかと思ったが、日記をみると、目自の方で盛り上がっているし、 もうひと頑張りして「宿題」にとりかかる。

今度こそ神様が微笑んだ。SST効果がない、あるいは、非平衡オーダーパラメー ターの自由エネルギー寄与がゼロの場合に、SSTの揺らぎの理論からDLS を得る、 という「まともな」流れを得たと思う。紙の裏の段階だが、ざっとみなおした 限りいけそうだ。(明日、清書する。) 細かいところでやや強引なところが あるが、大筋の流れは「きれい」。とくに、DLS の$F$に関して (infでなく) sup を とるところや、log F' という変な項がすっとでるのがいい。

このモデルそのものはSSTとしては全く面白くない系であるが、この結果が 本当なら、local steady state をつないだときの揺らぎをみる指針を得た ことになる。明日の清書で落胆するかもしれないので、喜ぶのはそこそこに しておこう。もう 26:00だし、ビール2本目だし。

11/1(木)

KIS/講義/会議と午後をはしりぬけると、外はまっくらになっていた。 冬の学校の講義ノート草稿を仕上げて組織委員の人におくる。明日の 講義の準備と「先月」の宿題を寝るまでにやっつける。

TVがこわれて、電子レンジがこわれて、冷蔵庫もなんだか怪しい。

先月の日々研究