平成16年度 京大院理学研究科 集中講義の構成(予定 ver.04/12/11)

講義題目     非平衡統計 
                  -- space-time appraoch vs steady state thermodynamics --

講演者       佐々 真一 
     
日時:         12月15日(水) 〜 17日(金) 
場所:        未定

教室談話会「非平衡基礎論 -- 理論と実験 --」 12月15日(水) 夕方

初日:

0章 はじめに

1. 講義の目標の簡単な説明
2. 講義の構成と注意事項

1章 カオス 

1.例:はねる球と問い
2.不規則な時系列の起源
3.カオスと確率過程

2章  非平衡基礎論 -- 実験と理論 -- (教室談話会)

この談話会では、非平衡統計サイドからの講義の動機を与える
位置づけもかねる。(もちろん、独立した「談話」として、
楽しめるようにもしたい。内容は、当日まで秘密。)

2日目:

3章 時空ギブス

1. 確率過程の簡単な導入
2. 0次元確率過程と1次元統計力学の関係
3. 時空ギブスの考え方とその例

4章 時空ギブスの効用 (その1)

1. fluctuation theorem
2. 非平衡統計における意義

5章 時空ギブスの効用 (その2)

1.大自由度カオスの例
2.不安定周期軌道の符号化の例
3.不安定周期軌道の統計力学
4.Kato-Yamada, kawahara-Kida の乱流研究に対するひとつの解釈

(5章は、川崎光宏さんとの共同研究にもとづくものです。)

3日目 Steady State Thermodynamics

6章  基本事項

1. 変分原理と揺らぎの式
2. 第2法則
3. 第2法則の拡張 -- 簡単な例

7章 雛形

1. 系の設定
2. 熱力学量の定義
3. 主定理

8章 注釈

1. 到達点の整理
2. 問題点の整理
3. 非平衡定常状態の統計力学に関する問題設定(熱伝導を例にして)

(3日目は、田崎晴明さん、林久美子さん、波多野恭弘さん、
との共同研究にもとづくものです。)